38話 ページ39
その時、突然地面が揺れだした
ﾕﾝ「地震？！」
「逃げろ！」
ｷｼﾞｬ「A！姫様！」
キジャが私とヨナを庇ってくれた
A「ありがとうキジャ、怪我はない？」
ｷｼﾞｬ「あぁ、大丈夫だ」
ﾖﾅ「...A？」
A「大丈夫ですか？」
ﾖﾅ「あれ、どうなったの？」
ｷｼﾞｬ「地震はおさまったのですが...」
「ダメだ、出口が塞がれてる」
「そんなっ...嘘だろ」
ﾕﾝ「閉じ、込められた」
ﾖﾅ「ユン？」
ﾕﾝ「こんな狭いところで、息が続かないよ」
「死にたくない！助けてくれ！」
ｷｼﾞｬ「だから、何故そなたに言われねばならんのだ！」
A「キジャ？」
ｷｼﾞｬ「あっ、すまぬ
今何故か唐突にあの無礼な男が「頼む」と頭の中で喋るのでなんだかとてもムカムカして...」
ﾖﾅ「なんか、元気出たわ」
ｷｼﾞｬ「私も元気です！」
A「大丈夫だよ、ユン」
ﾖﾅ「助けが来てくれるわ」
ｷｼﾞｬ「助けなんて待っていなくても、この私がいる限り、何も案ずることはございません」
ﾕﾝ「どうしたのキジャ、爪なんか出して」
ｷｼﾞｬ「掘る！」
「ﾋｯ化け物！」
A「次化け物呼ばわりしたらその首吹き飛ばす...」
「ﾋｨｯ」
ﾖﾅ「Aは怒らせてはいけない人ね」
ﾕﾝ「うん...」
ﾁﾘﾝｯ
ｷｼﾞｬ「っ！来た」
チリンッ
「っ...青龍、様」
「っ...寄るな！」ﾊﾟｼｯ
A「……」
ﾕﾝ「お、落ち着いてA！」
里の人が青龍の仮面をはたき、そのはずみで仮面が落ちて初めて青龍の顔を、眼を見た
それは息を飲むほどに美しいものだった
青龍は敵意がないことを伝えるようにゆっくりと目を閉じて仮面を拾い、かぶり直した
A「青龍」
私は青龍に近寄った
青「A、怪我、ない？」
A「うん大丈夫、青龍も無事みたいで良かった
(こんなに優しい青龍を化け物扱いするなんて...)」
ﾖﾅ「本当にあの二人仲良いわよね」
ﾕﾝ「この話前にもしたような...ﾁﾗｯ」
ｷｼﾞｬ「......」
ﾕﾝ「キ、キジャ！顔が怖いよ！」
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作者名：カッパ | 作成日時：2021年8月5日 1時
