37話 ページ38
ﾖﾅ「私はヨナ、あなたの名前は？」
青「...せい、りゅう」
ﾖﾅ「それはあなた自身の名ではないでしょ？」
青「名は、無い、...ただ、青龍だ」
ヨナが青龍に近寄っていく
青「寄るな！...お前たちはなんなんだ、何故、この里に入ってくる
何故俺に近づく、何故あの白い龍は...」
ﾖﾅ「私たちはあなたに会うためにここまで来たの
青龍、あなたの力を借りたい、私たちと一緒に来て欲しい」
青「俺の、力...敵、青龍の力を欲するものは、敵っ！
お前、お前はなんだ、お前なんか、知らない
どうして...」
ﾖﾅ「青龍、私たちはあなたの敵じゃないよ
私は私と仲間たちが生きていくために四龍探しをしているの
あなたを仲間として迎えたい」
青「俺は、呪われてる、から」
A「..….」
ﾖﾅ「呪われて？」
青「この力は、決して外に漏らしてはいけない
破滅の力」
ﾖﾅ「誰がそんなことを...」
青「事実だ」
ﾖﾅ「だから、行かないと？どうしても？」
青「去れ...去れ！」
ﾕﾝ「お姫様、A」
私は青龍に近寄って額を合わせた
A「青龍、あの力は怖いわよね」
青「っ！」
A「辛いのよね、私もそうだった
でも辛い時に誰かがいてくれるだけで安心するの
青龍、私たちはあなたを恐れたりしない」
青「っ...」
A「それに、助けてくれた時のあなたの手はとても暖かかった
確かにこの眼の力は危険なのかもしれない
でも、あなたはとても優しい人よ...いつでも待ってるから」
そして私は姫様たちを追った
青「(行ってしまう...どうしてだろう
こんなにも離れがたいと思うのは)」
ﾕﾝ「お姫様、すんげぇ腑に落ちないって顔してる」
ﾖﾅ「あの部屋何も無かった、彼はちゃんと食べているのかしら」
ｷｼﾞｬ「ええい、下がらぬか！」
A「キジャ」
「出てきたぞ」
「片付けろ」
ｷｼﾞｬ「彼らは青龍を隠すため、我々を消すつもりです」
ﾖﾅ「消す？どうして」
「あいつのことを知られたからには生きて返す訳にはいかんのだ」
A「何故青龍のことを隠そうとするの？」
「黙れ！」
ﾕﾝ「よしてよ、こんな狭いところで」
ﾊﾞｺｯ
A「すごい音した」
ｷｼﾞｬ「安心しろ、素人相手に力は使ってない！」
ﾕﾝ「常人の何十倍もの力で拳骨しとるがな」
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作者名：カッパ | 作成日時：2021年8月5日 1時
