【小野大輔】人気声優で誰からも愛される彼女は病弱でした。

第10話 ページ12

小野大輔side






最近、気になってる声優の娘がいる。

気になってるって言うのはそういう意味じゃなくて、
Aちゃんは最近かなり人気の女性声優らしく、一緒に仕事をすることも多くなった。




初めてAちゃんとまともに喋ったあの日に彼女は具合が悪かったらしく倒れた。
いや、倒れそうなところを俺がどうにか受け止めた？まあそんな感じで

気になってるというよりは気にかけてるって感じかな。





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今日の仕事はAちゃんとの仕事。

とあるアニメの主役の俺とヒロイン役のAちゃんが雑誌の取材やら受けるらしい。

こう2人での仕事は初めてだったりする。内心ワクワクしてる自分がいた。








でも、時間になってもAちゃんは来なかった。


何か直感的に嫌な予感がしてAちゃんのマネージャーに電話すると「音信不通なんです。今から家に行ってみようと思います。」とのことだった。





「その日は仕事の場所が家からすぐだから迎えに来なくても大丈夫」と本人から言われてたらしい。









『おれも…俺もAちゃんの家に一緒に行かせてください！』









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「ここが葉月さんの家です。」






ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ♪





人が出てくる気配がない。
人がいる気配もない。


ますます心配になる。
また倒れてたら、どうしよう。

Aちゃん…






『Aちゃん！小野大輔です…！Aちゃん！




……いません、かね』






仕事に遅刻するような子でもないし、無断で休むなんてそんなことないと信じたい。





「仕方ありませんね…」




そう言ってマネージャーさんが合鍵を取り出して扉の鍵を開けた。







小野さんが先に入ってください、と目とジェスチャーだけで伝えられ
俺はドアノブを捻った。

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