答えは一つ。 ページ3
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敬))前の席にいたあの子可愛かった
帰ってきて、
ただいま!も無しにそんな事を言われた。
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敬))だからその子にフリスビーあげた
ニコニコして嬉しそうに話すこいつ、
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ちょっと、
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いや、かなり。
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○○))うざい
敬))えー?
酔っ払ってもないくせにこんな事を言ってくるのは、こう言えば、私がヤキモチ妬くと分かってるから。
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敬))そんな事言ってさー
○○))別に妬かないから。
もう慣れたし。
なんて言って寝室へ潜り込む。
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何さ。
こっちはずっと会えなくて、
今日やっと会えたのに。
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他の女の子の話するの?
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私の事バカにしてんの?
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やっぱりヤキモチ妬いてる自分に
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素直になれないまま、
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私は彼に背を向けた。
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敬))○○?
○○))知らない。
敬))ねー、怒った?
○○))怒ってないってば
スリスリと私の布団の中に忍び込んできて、
ふに、と私の首に顎を乗せる彼。
敬))ねーーー
○○))ちょ、
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そこで話さないで、と言えば
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敬))感じてる?
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ニヤリと私を見つめる。
○○))もう本当に知らない
敬))そんな事言わないでさー?
○○))私がどんだけ我慢したか知ってる?
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私だけの貴方じゃないから。
だから、ずっと我慢してるのに。
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そんな私なんか目にも呉れない。
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敬))知ってるよ
○○))嘘。
分かるわけない。
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敬浩の好みを知り尽くしたファンに、
私が勝てるわけない。
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敬))確かに俺のドストライクの人はいっぱい居るけど
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ほら、やっぱり。
堪えてた涙が出そうになった時。
グルッ、と視界が反転した。
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コツン、とおでこがぶつかって
敬))お前には勝てないから
○○))…
敬))目も、鼻も口も
ちゅ、と重なる唇。
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敬))全部がドストライクなのはお前だけ。
だから大丈夫。と微笑む彼。
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○○))…バカ
勝ち誇ったその顔に、ふいにもかっこいいと思ってしまった。
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敬))今日の夜は俺の事独り占めできるけど、どーする?
軽く首を傾げた彼に
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【答えは一つ。】
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○○))独り占めする
敬))はい、了解。
結局私は、今日も勝てないまま。
END
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かなリン - 巌ちゃん (2018年4月7日 4時) (レス) id: 716ebf9dca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゃひろ | 作成日時:2018年3月22日 21時