こっちを向いて《ゾロ》-4- ページ4
「いつまでそうしてるつもりだ？俺はお前が目を合わせてくれるまで離さねェぞ」
「う……」
流石にAもこれ以上は無理だと思ったのだろう。
ゾロに言われるままに、顔を隠していた腕をゆっくりと外した。
「良い子だ。次は、俺の目を見ろ」
腕を外したは良いが、Aの目線は未だに足元のままである。
「A」
優しく名前を呼ぶと、Aは真っ赤な顔のままでギュッと目を瞑りブンブンと頭を横に振った。
「見ねェとキスすんぞ」
ゾロの言葉にAはギョッとして思わず顔を上げた。
至近距離でバッチリと二人の視線がぶつかる。
「お、やっと見たな」
「も、もう良いでしょ、離して……」
初めて口を開いたAは、耐えられないというような様子でゾロの腕の中から脱出を図った。
しかしゾロは腕の力を緩めようとしない。
「何で今まで俺を避けてた」
答えは分かっているのに、意地悪な質問である。
しかし今せっかく自分の腕の中に収まっているAの口から、ゾロはどうしても直接聞きたかった。
「……」
「言うまで離さねェ」
「もうッ！ほんとにずるい……！！」
怒った顔が可愛いなんて、この状況で口に出してしまったらそれこそまたしばらく口を聞いてくれなくなるだろう。
そうなってしまっては困る。
だから。
「好きだ。A」
溢れて我慢できなくなった想いを、ゾロはAの目を見つめてハッキリと伝えた。
目を見開くAの華奢な身体をふわりと抱きしめる。
「返事は待ってやるよ」
ゾロはそう言ってAの額にそっとキスを落とすと、腕を緩めて解放してやった。
目をハートにして頭から湯気を出しているAを残し、ゾロは甲板を後にする。
今日の出来事により、次の日からまた一層Aに避けられるようになってしまうことをゾロはまだ知らない。
-end-
お酒に弱いコックさん《サンジ》-1-→←こっちを向いて《ゾロ》-3-
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サラ(プロフ) - ヒナさん» え、嬉しすぎます！！たまーにしか開かないのでどれくらいかかるか分からないですが、書いてみます！！リクエストありがとうございます！！(*≧∀≦*) (2022年12月29日 17時) (
レス) id: 89130710f3 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - とっても面白くて一目惚れしました！もし良ければリクエストで、いたずら好きの夢主がゾロにちょっかいを出す話をお願いします！！ (2022年12月4日 13時) (レス) @page17 id: 2a34a900af (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - みどらさん» ありがとうございます！！頑張って更新していきます！！ (2020年10月8日 1時) (レス) id: 4ff82267ac (このIDを非表示/違反報告)
みどら(プロフ) - すごく面白いです！ (2020年10月8日 0時) (レス) id: 7ef3438ba8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あや | 作成日時：2020年8月21日 17時
