少女ハンターは霞の使い手その肆 (ページ18)

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びょーん

ヒソカの念能力・伸縮自在の愛(バンジーガム)を使えばボールは手元に戻る。これならレイザー以外の念獣には効果があるだろう。

「いくよ♦」
ビギュ

「威力良し!」
「2匹ぐらいなら同時に倒せるね」

アズミと無一郎はヒソカの投球を褒める。ただし

バシ!!

「13!?」
「「がっ合体――――!!?」」
「え――いいのあれ!!」
「念がアリなら良いんだと思う」

6番、7番の念獣が合体。巨体の13番が出来上がったのだ。力は13番の方が上。ヒソカは伸縮自在の愛を外すしかなかった。

「あれアリかよ!!」

キルアの文句に審判念獣は《アリです》と答える。規定人数をオーバーしなかったら分裂もアリらしい。

「あー攻守交代だぞ」
「大丈夫なのか?」
「せめてピエロ野郎がさっきの念で取ってくれればいいんだが…」

するとレイザーの投球対策としてゴンとキルアは”堅”を使った。

「へえ。滑らかに出したね」
「はい。柱稽古のようにビシバシ鍛えられました」

ゴンとキルアの”堅”を見た無一郎は褒める。”堅”ならオーラの攻防も速やかにできるだろう。

「でも師匠。”堅”を使っても私は心配です」
「うん。……大怪我覚悟で行かないといけないよ」

アズミの言葉に無一郎も頷く。

「行くぞゴン!!」

レイザーの気迫のゾクと来たがゴンはしっかり答える

「来い!!!」

投げるレイザー。威力はツェズゲラの時よりあった。

「あー!アブね!!」
「見てられん!!」

しかしだ

「あれって」
「”硬”!?」

アズミの言う通り、ゴンは両腕と頭に”硬”をやった。その結果

ドゴ!!

腕に当たったゴンは遠く離れた壁に激突した。

「「ゴン!!」」

その様子にキルアとアズミは慌てる。そしてボールは

ドゴ!!

天井にめり込んだ。でもキルア達はそんなことはどうでもいい。

「ゴン!!」
「大丈夫!?」
「しっかりしてゴン!!」
「怪我は!?意識ある!?」

ゴンの様子を確認するためにキルア達は駆け寄る。

「全然ヘーキ!!」
「じゃねーだろ」
「血ィ出てるよ血!!」
「炭治郎じゃないんだから無理しないで!!」

額から流血しているのに平気と答えるゴンにキルア、アズミ、無一郎は言う。そんな彼らにゴンは言う。

「”硬”で手と頭をガードしちゃったから足の踏ん張りが全然効かなかった。」

ゴンは両腕を動かす。

「手も…動く!!次は捕る!!」

意地でも捕る気だ。しかしゴンは外野に行ってしまう。