少女剣士の英雄学校その参 (ページ5)

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頑張れ皆！期末テスト!! ページ5

「えー……そろそろ夏休みも近いが、もちろん君らが30日間一ヶ月休める道理はない」
「まさか……」

相澤の言葉に身構えるA組。まさかまた敵か?

「夏休み林間合宿やるぞ」
『知ってたよやったー!!!』

盛り上がる教室内。そう…実は夏休みの間、林間合宿をやるのだ。自然の中でヒーローとしての訓練の他に肝試し、花火、カレー等皆でやるので更に盛り上がる。……が

「その前の期末テストで合格点に満たなかった奴は……学校で補習地獄だ」

「みんな頑張ろーぜ!!」

期末テストが赤点だったら補習地獄。それは絶対にヤダ!!期末テストまでは確実に勉強漬けだ。しかもヒーロー科は普通のテストの他に演習試験もあるのだ。座学では赤点確実の芦戸と上鳴はそれはそれは恐怖でしかない。

「お二人とも、座学なら私、お力添えできるかもしれません」

「「ヤオモモ―――!!」」

座学1位の八百万は天の助け同然だった。

「演習の方はからっきしでしょうけど……」

「?」

カナミは彼女の様子に疑問符を浮かべた。耳郎達の教えてほしいの言葉で元気を出したがさっきの八百万はとてつもなく元気がなくなったからだ。

(相談に乗るか)

ー放課後ー

「百」
「あ、栗花落さん」

「様子がおかしかったから話しかけたんだけど…」
「………相談に乗ってくれますか？」

二人は公園のベンチで話すことにした。

「体育祭では思うような結果はでませんでした。せっかく指名をしてくださったウワバミさんの元へ行っても容姿が良かっただけが理由でしっかりとした職業体験をできませんでした。なので皆さんに遅れているように思えて……」
「スランプってことだね？」

カナミの言葉に八百万は頷く。

「百。今から百に失礼なこと言うけどいい？」
「は、はい」
「百は個性把握テストは1位だったけど普通の体力テスト平均だったでしょ？」
「ゔ！」

その言葉にグサッと来た八百万。カナミの言う通り体力テストは本当に平均だったのだ。

「ヒーローを目指すなら体力も必要。例えば私は刀。敵に刀を取られない様に握力を強化した。敵の攻撃を喰らわない様に、間合いに飛び込めるように脚力を強化したの」
「そうなのですか?」
「救助訓練レースだって「もっと体力があれば」って思わなかった?」
「は、はい。栗花落さんの動きを見て一段と…」

八百万の言う通り、同じ女子であるカナミは本当に凄かったのだ。

「とにかく百は身体能力を鍛える。その次は…すぐに対応すること」
「すぐに対応?」