少女剣士の英雄学校その参 (ページ23)

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緊張の家庭訪問! ページ23

本日、ガリガリのオールマイトと物凄く珍しく髪を綺麗にし、無精ひげを剃り、スーツを着た相澤は生徒たちの家庭訪問をしていた。生徒たちの安全を考え、全寮制になることを詳しく説明するために。当然、被害にあった生徒の家庭は本当に大変だったが生徒本人の説得によりなんとかクリアした。

「次は栗花落か」
「クロガネの家だね。」
「はい。父が現役のヒーロー。なので送り迎えは自分がすると言ってもおかしくありませんしね」

こうしてオールマイトと相澤はカナミの家へ向かった。

「いらっしゃいませ。先生」
「………えーと栗花落少女のお姉さんですか?」

マホとカナミは本当にそっくりなので姉妹と勘違いされてしまっている。マホは笑いながら「カナミの母です。」と言った。

「(まさかそっくりだとは)」
「(それは驚きですね)」
「どうぞお入りください」

そう言ってマホは案内する。

「いらっしゃいませ。オールマイト。イレイザー・ヘッド」
「クロガネ久しぶりだねー」
「久しぶりです」

たまに仕事で一緒になるので挨拶する。

「先生。どうぞ」

カナミはお茶を二人の前に出した。

「はい、ありがとう!」

オールマイトは笑顔でお礼を言う。全員がソファーに座って話し合いが開始される。

「それでは全寮制になることの…」
「あ、その前に」
「「?」」

するとクロガネはカパっと狐面を外したのだ。精悍な顔立ちが現れる。

「ええ!?外すの!!」
「まさか外すとは」
「オールマイトは本来の姿で、イレイザー・ヘッドは身なりを整えて来てくれました。なので私も今回だけこの面を外します。」

オールマイトは本来の姿。相澤はしっかり身なりを整えた。なのでクロガネ自身も素顔で対応することにしたのだ。

「私たちと相棒の皆さんだけの秘密だったのにねー」
「うん。まさか外すとは驚いた」

マホとカナミもクロガネの対応に驚いていたのだ。マホの言う通り家族と相棒たちだけの秘密だったからだ。

「それでは全寮制についてなのですが」
「はい。私達三人で話し合いました」
「寮に入ることに同意します」

両親の言葉に相澤とオールマイトは驚く。

「いいんですか?」
「や、やけにあっさりだね」

「ご存じの通り、私は雄英OB。雄英は厳しくも生徒たちのことをちゃんと考えていることを知っています。」
「娘たちの安全を考えての全寮制なら文句は言いません」
「なので…」

「「「よろしくお願いします」」」

OBだからこそ雄英高の考えを理解してくれたようだ。