〇 ページ22
「最後は口田だな」
「うん。戦闘訓練を見るからにパワー強化の個性？」
カナミの問いに口田は手話で答える。カナミは手話を通訳した。
「『僕の個性は生き物声。直接声に出して指示を出すことで、人以外の生き物たちを操ることが出来るだけど………ここ生き物居ないから無理だよ』………。」
「…………人は誰だって優劣がある。気にするな」
「キニシチャダメダヨー」
口田は落ち込む。
「そういえばアイツら攻撃を仕掛けないな」
「確かにそうだね」
(なんでだろ?)
疑問符を浮かべる三人。彼らが建物の影に隠れてからそれなりに時間が経っている。普通に考えれば攻撃を仕掛けるはずなのにだ。
「それだったらこれ」
カナミが出したのは手鏡。
「鏡?」
「鏡って身だしなみ以外にも役に立つの」
そう言ってカナミは建物の影から手鏡を少しだけ出す。手鏡には敵の様子が写っていた。
「なるほど。様子がわかるな」
(敵の様子どうなの?)
「うーん。警戒し過ぎに見える。ああいう不良タイプって相手が弱い感じだったらすぐに攻撃を仕掛けるのに」
カナミは敵の様子を見て考える。するとあることが頭に浮かんだ。
「もしかしてあいつら私たちの個性を知らない?」
「知らない?どういうことだ?」
常闇の問いにカナミは答える。
「理由はある。堂々とオールマイトを殺すって言うなら私たちをあの場で殺していたはず。でも奴らはしなかった。私たちの個性を知らなかったから。だからモヤの敵は私たちを色んな場所に送ったの。バラバラにして数で攻め落とすために。その証拠は常闇よ」
「俺?」
まさか自分が証拠と言われ、どういうことなのかと思う。口田も手話で(なんで?)と聞く。
「常闇と黒影の弱点は明るい所。なのにどうして薄暗い大雨ゾーンに送ったの?」
「「！」」
確かにカナミの言う通りだ。弱点を知っているなら水難ゾーン等明るい場所へ送っているはずだ。
「多分、他の皆も気づいていると思う。」
すると口田が何かを思いついたのか手話を始める。
「え?その方法?」
「口田は何を言っているんだ?」
「実は…」
カナミは口田が思いついたことを説明する。
「確かにその方法だったらいけるかもな」
「私の行動がバレない様にしないとね」
こうして三人は口田が考えた作戦を決行することに決めた。
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ななきちてゃん - 命さん» 核を守っている方がヴィランなのであっていますよ (2020年8月19日 21時) (
レス) id: 37024497ff (このIDを非表示/違反報告)
命 - はじめまして、読ませていただきました。最初の実技授業なのですが、ヒロインちゃんは核を守る方だったのでヒーローの勝ちではないでしょうか？お気付きでしたら失礼しました！！ (2020年3月29日 12時) (レス) id: 36990451b2 (このIDを非表示/違反報告)
名前なんて無い - すごいです！面白いですよ！ (2020年1月29日 21時) (レス) id: 578a6cecc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AYAAYA | 作成日時：2020年1月22日 21時
