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師走 その四 ページ17

慌てる清光と小通連に「大丈夫!僕もすぐに後を追うよ!」と安定は言う

「そんな!嫌だよ!安定君!!」
「安定!!」
「絶対に……帰るから!!」

こうして清光たちは強制的に本丸へ帰還した。




卯月

自分の部屋で寝ていた小通連は起きる。なぜか今日は眠れないからだ。
寝間着から内番服に着替えた。少しその辺りを散歩していたら声が聞こえた。

「上?」

屋根の上から聞こえる。

「だから僕は思った。僕達刀剣男士が守ってる歴史ってこんなにも尊いものなんだって!」

「え!?」

安定の声だった。小通連は急いで屋根に上れるところへ走る。
屋根に上ると清光と安定がいた。

「で、気が付いたら江戸城にいたんだよ」
「何なのあの桜?」
「不思議な桜だよね」

「……や…安定君?」

小通連はおそるおそる話しかける。

「あ!小通連!」

安定は嬉しそうに言う。しかしだ。

「………バカアアア!!!」
バッチーーーン!!!
「Σ二度目!!?」
「Σええ!?」

池田屋の時のように平手を喰らった。その光景に清光は驚く。
「安定君のバカァ!!なんで遅かったの!!後を追うって言ったのに!!」
「痛い!痛い!」
「しょ、小通連まった!屋根だから危ない!!」

泣きながらポカポカと安定を叩く小通連。清光はなんとか落ち着かせようとする。
本当にあの後追いかけたのだが、壊れていたせいで座標がずれ、今帰ってきたそうだ。

「………お帰りなさい」
「……ただいま」
「あーよかった」

説明のお陰でなんとか落ち着いてくれた。

「僕がいない間清光と小通連はどう過ごしてた?」
「まぁいろいろあったよ。新しい刀剣男士も増えたし」
「十五振りも来たんだよ」

すると清光が何かを言う。小さい声だからよく聞こえなかった。
安定はそんな清光を笑顔で見ていた。

「何?」
「清光も約束通り強くなったんだ」
「うん!清光君強くなったよ!」
「当たり前だろ。お前に負けてなんかいられないからな」

すると安定は右手を清光と小通連に差し出す。
「これからも…一緒に強くなろう」
そんな安定に清光と小通連は笑顔で言う。
「…なーに言ってんの!俺は安定よりもっと強くなるからね」
「私も強くなるよ!」
清光は安定と握手し、小通連は上から彼らの手に自分の手を乗せた。

「「「あははははは」」」

安定、清光、小通連は楽しそうに笑った。

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作者名:AYA | 作成日時:2018年3月10日 19時

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