師走 その二 ページ15
「間に合ったのか?」
「全員、傷だらけでした」
＊＊＊
「これ絶体絶命ってやつ？」
そんな太鼓鐘に襲い掛かる敵二体。その時だ。
「とりゃー!!」
国俊がそいつらを倒した。。
「チョロチョロと鬱陶しいんだよ!」
今度は厚。
「はあ!」
次は小通連。
カ…カ…
鳴り響くヒールの音。襲い掛かる敵を清光は一気に倒した。
「加州!?」「愛染!?」「厚!?」「小通連!?」
大俱利伽羅たちは清光達の登場に驚く。当然だ。
「君達…どうやって」
「詳しい話は後だ！」
「ここは俺達で食い止める。だからその人達を連れて城を離れろ！」
「だが…」
その言葉に大俱利伽羅は難色を示す。
「俺達は刀剣男士だ。歴史を守るのが使命だ。だけど、誰かが折れるのも絶対に嫌だからね」
「だから急いでください」
清光と小通連は笑顔で言った。その言葉に大俱利伽羅はポケットからある物を出し、
「加州」と清光を呼びながらそれを投げた。
清光が受け取ったのはお守りだ。
「任せた」
「ああ!」
「わかりました!」
大俱利伽羅の言葉に清光と小通連はしっかり応えた。こうして大俱利伽羅たちは人間たちを連れて、
その場を離れた。残った増援部隊は戦闘開始だ。
＊＊＊
「こうして私たちは戦闘を開始しました。しばらくして全部倒したと思っていたんですが」
「また増えたのか?」
大通連の問いに小通連は頷いた。
＊＊＊
「なんだあいつ!?」
「また新しい敵か!?」
「化けグモ!?」
小通連の言った通りクモの化け物だった。しかも沢山。
「さあ…でも」
清光は言う。
「簡単には帰らせてはくれなさそうだな！」
また戦闘が開始された。
「ヤア!!」
ガキン！キン！
しかし相手は巨大で手強い。段々劣勢になっていく。
「こいつら…手強い！」
「くぅ…四振りじゃきついぜ…」
「もう一振りいたら…」
(小通連の言う通り……せめて…せめて後一振りいれば…)
その時、桜の花びらがひらりと落ち、空が光った。
＊＊＊
「何があった？」
「えーと…安定くんが落ちてきました。」
ぽん
「………熱はないな」
「ないです！！」
その言葉に大通連は小通連の額に右手、額に左手を当てる。
まあ、そう思うのはわかるが…
＊＊＊
「うわ〜〜〜！！」
上から聞き覚えのある声。その声の主はなんと
「安定!?」「や、安定くん!?」
修行に行っている大和守安定だったのだ。そして安定は…
べしゃ
「「あ」」
着地失敗した。どうして安定が。更には空から現れたのか。
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作者名：AYA | 作成日時：2018年3月10日 19時
