弥生 その四 ページ14
《続いての競技は三振り四脚、障害物競走！》
人間がやる三人四脚で平均台、網くぐり、ハードル、飴探しの障害を乗り越える障害物競争だ。
「よーい…バン！」
走る五組。しかし足を縛っている状態で走るので少し遅めだ。
そんな中、「汚名返上!」と長谷部は一気に走ろうとするが
「うお!?」
「「ワア!」」
やはり転んでしまった
「あ、薬研が転んだ！」
「兄さん!」
「宗三兄様!」
藤四郎兄弟と小夜が慌てる。
「力みすぎなんですよ」
「息を合わせるんだ」
宗三は呆れ、薬研は三振り四脚の基本を教える。
「長谷部さーん!」
「小通連」
ポンポンを振る小通連は「長谷部さんは落ち着いて下さい!主も思っていますよ!」と
叫ぶ。それを聞いた長谷部は「あ、主が!!」と大人しくなり、上手く息を合わせることに成功した。
その後、萌木色組は平均台を歩き、山吹色組は網をくぐる。
「串刺しだぁ!!!」
小豆色組はハードルをやるのだが御手杵によって壊された。
「御手杵さん壊さないでください!」
「誰が直すのさー」
その姿に小通連は慌て、清光は呆れる。
群青色組は飴探しを始めた。真ん中の太鼓鐘が粉に顔を突っ込み探すのだが…
やはりすぐには見つからない。「どこだ!」と探す太鼓鐘に「まかせて」と燭台切が前に出る。
粉に向かって息を吹きかける。すると赤い飴玉が見つかった。
「よぉし」
太鼓鐘は見つかった飴玉を銜えた。そして群青色組は走る。
「よっしゃあ!!」
『おおおお〜〜!!!』
太鼓鐘、燭台切は笑顔で、大俱利伽羅は「いいのか?」という感じの表情でゴールした。
盛り上がる会場。鶴丸もノってきたのか《どんどん行くぞぉ!!》と叫ぶ。
《続いては騎馬戦だ!!》
茄子紺色組VS山吹色組。鉢巻を付けて乗っているのは宗三、浦島だ。
「捕ったあぁ!!」
一気に手を伸ばす浦島。しかし宗三はひらり、はらり、ほろりと華麗によけた。
「兄様すごい」
「さすがです。」
その姿に小夜は目を輝かせ、江雪は笑みを浮かべる。小通連は「去年も見た奴だ」と思わず言った。
＊＊＊
「去年?なにがあったんだ?」
「去年、安定君が来た翌日、雪合戦をしたんです。清光君が投げた雪玉を先ほど言ったように
よけました。」
「ほう…いつか見てみたいな。次は何をやったんだ?」
「玉入れです」
＊＊＊
《玉入れ!!》
「これで入れ放題だな!」
「で、誰が玉を拾うんだ?」
「考えてなかったのかよ!?」
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作者名：AYA | 作成日時：2018年1月8日 19時
