３９話 ページ39
必要な荷物を背負い、ゾロはなぜか声の調子を整えるようにする。
そして蔓を使って向かう時だった。
「ア――アア――…」
「それは何。言う決まりなの？」
「人それぞれです」
ゾロは雄たけびを上げる派だったようだ。
「それでは次は私が」
「気を付けてね」
次はフォン。フォンは雄たけびを上げずに向こう岸へ渡った。その次のロビンも声を上げずに渡る。
最後はナミ。流石に怖い様だ。とにかく覚悟を決めてこちらに渡る。しかしぶつかりそうになった。
まあロビンが能力で受け止めたので無傷だった。
「じゃあチョッパー!!船番頼むぞ!!」
「よろしくね!!」
「すぐ戻るから」
「お留守番お願いします」
4人の言葉に「おう!!みんな、気を付けて行けよ!!!無事に帰って来いよ」とチョッパーは見送った。
4人はひたすら歩く。するとロビンが止まった。彼女に視線の先にあったのは樹の下敷きになった
一つの井戸。ロビンは調べるために近づく。フォンも近づいた。
ナミは周りを見張るため危なっかしく上る。
「井戸が…そんなにおかしいか？」
「本来なら井戸は下敷きになるはずがないんです」
「つまり文明は、この樹の成長を予測できなかった。…こんなケース、初めて見たわ」
ゾロの問いにフォンは答える。ロビンも続いて答えると
突然ナミが飛び降りてきた。ナミはそのままフォンたちを無視して歩き出す。
彼女の行動の真意がわからず、フォンたちは慌てて後を追う。
「どうしたんです、ナミ!!どこへ向かうのですか!?」
「……多分、口で言っても信じてくれないと思うから…あんたたちにも直接見てもらいたいのよ」
「何をだ」
「一体何を見たというの？」
フォンの問いにナミは答える。なにかあり得ない物をみつけたようだ。
「いいから私についてきて!!」
ナミに言われ、3人は付いていく。しばらくしてナミが言っていたものが見えた。
「ハァ……ハァ…見てこれ……!!見覚えがあるでしょ……!?」
「…どういうことだ？……何で地上にあったもんがここに…。同じものだろ？」
「…いいえ、違うわ！これは地上で見たものの“片割れ”よ」
「……どうしてあの場所に建っていたのか…ようやくわかりました」
４人が目にしているのは間違いなく、ジャヤで目にした、あの家。
モンブラン・クリケットが住んでいる、家の“片割れ”だったのである。
「ここは引き裂かれた島の片割れ。この島は……!!!“ジャヤ”なのよ!!!」
「400年間…ジャヤはずっと…!!!空を飛んでたんだ……!!!!」
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作者名：AYA | 作成日時：2016年4月17日 11時
