麦わら一味の火龍～その4～ (ページ23)

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２３話ページ23

“突き上げる海流”へ乗り、積帝雲へ突っ込むためには、
ジャヤから南へまっすぐ、サウスバードの力を利用して移動する。
常に南を向いているから分かりやすい。

およそ３時間ほどしてからだろうか。突然マシラの船が騒がしくなった。

予想より早く積帝雲が現れたのである。ショウジョウは急いで子分たちを海に潜らせ、
自分は「探索の雄叫び」を叫ぶ。少しして…

「反射音確認!!12時の方角、大型の海流を発見!!」

「９時の方角、巨大生物を探知!!海王類と思われます!!」

「10時の方角に、海流に逆らう波を確認!!巨大な渦潮ではないかと!!」
それを聞いたマシラは叫ぶ
「それだ!!船を10時の方角に向けろ!!爆発の兆候だ!!」
一同は船を10時の方角へ向ける。マシラとショウジョウ曰く今回は当たりだそうだ。
マシラの船からフックが飛び出し、メリー号を捉えた。
このまま引っ張って、渦の軌道に連れて行ってくれるというのである。

その後はどうするべきか、と聞けば、ただ流れに乗ればいいそうだ。この、大渦の。
「飲みこまれるなんて聞いてないわよォ!!!」
ナミは悲鳴を上げ
「………」
チョッパーは船が気持ちよく飛ぶことしか考えていない
「大丈夫だ!!!レディたちは俺が守る!!!!」
サンジはいつも通り
「こんな大渦初めて見たわ」
「私もです」
ロビンとフォンは冷静。
「やめだァ!!!やめやめ!!!引き返そう、帰らせてくれェ!!!」
ウソップはかなり怯える
「観念しろ、ウソップ…。手遅れだ。一人すでに…ノッちまってる」
そんなウソップにゾロは手遅れだと言った
「行くぞ～～!!!“空島”～～!!!!」
ルフィはゾロが言った通り、かなりノッていた。
船の何倍はあろうかというほどの、巨大な怪獣のような生き物が現れた。
暴れて泳ぎ回る海王類。流れに逆らって泳いでいたのが悪かったのか、
叩きつけるような水圧に押し潰され、なんとも言えない悲痛な叫びをあげ、渦の中へ消えた。
『…………』
その光景を目の当たりにした、ルフィを除いたクルーたちが身を寄せ合い、
声にならない叫びを上げる。猿山連合軍はいつの間にか離れており「頑張れよ～」と応援していた。
ウソップとナミは大パニックを起こしている。無理もない。
「“空島”なんて夢のまた夢だ!!!」とルフィに向かって叫ぶウソップ。
･･･がルフィは
「夢のまた夢……!!そうだよな“夢のまた夢の島”!!!こんな大冒険逃したら、一生後悔すんぞ!!!」

説得はもう無理だった。さらにはメリー号は渦潮の中心にダイブした。