11-想像以上 ページ28
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𝑆𝑎𝑡𝑜𝑟𝑢-𝑠𝑖𝑑𝑒
「あーほんと、腐ったミカンは早く潰れとけってね」
そう言いながら職員室の扉を開けて中に入る。
ふんふふーん、と鼻歌を歌いながら自分の机まで行き、椅子に腰を下ろす。
その時、斜め前の席で机に突っ伏している人影が視界に入った。
「......え。
A...?」
その人影の正体は、高専時代の同期の1人で。
僕の親友の彼女でもある、Aだった。
「何してんの」
『現在進行形で悩んでる』
「ふーん......」
そう言いながらも微動だにしないAを横目に見ながら、一口サイズのチョコを口に含む。
その時、僕の脳内でキュピーンという効果音と共にある考えが降りてきた。
「...ねぇA」
『なにー』
「僕がそのお悩み相談乗ってあげようか」
顔をこちらに向けたAにそう告げると。
眉間に無数の皺を作られた。
「そんなに嫌かよ」
『嫌っていうか、相談乗ってくる事に対しての気持ち悪さが現れてる』
......うん。
いくら10年以上の付き合いでも悲しいかな。
僕泣いちゃう。
「えー、僕じゃ頼りないって事ー?
あ、そっかAには傑がいるもんねぇ」
『傑に相談できないから悩んでるんでしょーが』
「あそう。
ふーん.........え?」
なんとなくだけど。
僕の面白い話センサーが反応してる。
......楽しいことになりそうだね。
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