昔の話、一つ目 ページ38
夢side
私、物心付いた時から独りぼっちだったんだ。
私は孤児院で虐められていた。
きっと理由は大した事じゃ無かったんだと思う。でも、小さな所だったからあっという間に私は孤立した。
そして、私は───
──────命を絶つ事に決めた。
其れこそ、切っ掛けなんて覚えていない。日々の積み重ねで
───
異様なのは、私を
『な…なんで……なんで、私は目を、開けてしまったの…?』
失敗した。そう考えた私に、孤児院の奴等の聲が
「ずっと真顔だなんて、気持ち悪い…」
「あんなの人間じゃないわ!」
『違う!私は、人間で…』
聲の方を見ても其処には誰も居なくて、寂しそうな木が静かに揺れていた。
『わた、しは、にんげ…』
·····本当に?二階から落ちて、死ななかったのに?酷い言葉を浴びせられても顔色一つ変えないのに?落ちようとした時だって、一欠片も恐怖なんて感じ無かったのに?
『·····厭だ。』
そんなのは、厭だ。もし、そうだとしたら、彼奴らの云う事を肯定する事になる。
『そんなの厭だッ!』
彼奴らの云う事を、“私は人間じゃない”事を否定しなければ。どうしたら、どうしたら人間になれるのだろう。得体の知れない化け物じゃなくなるのだろう。
『·····そうだ、判った。』
───今度こそ、ちゃんと、死のう。
生きとし生けるもの、全てが何時か死ぬ。なら、私も死ねば、化け物じゃないと、お前らと同じ人間だと云えるんじゃないか。
其れから私は孤児院から逃げて、沢山の方法を試した。
でも、どれ一つ上手くいかなくて、ただ
其の時だよ。私が、太宰さんと出会ったのは。
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MR - 虚式紫に飛ばされたのに、文才がある。。。つまり作者最強(最高) (2月12日 19時) (レス) id: 4014042a90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Awoikamo | 作成日時:2023年12月11日 18時