二十六話 ページ31
夢side
『·····私、今回飛ばされ過ぎじゃない?』
いきなり私を取り囲んだ奴らに溜息と共に殺意を吐き出す。
フョードルが出て来た時点でこうなる事は大体判ってたけど、雑魚ばっかりこんなに集めて…矢張り、天才のする事はよく判らない。
『此の程度でビビんならこんな処来んなよ。』
「っ、ひ、怯むな!相手は1人!勝てんぞ!!」
そう云い乍ら震えている正面の男に呆れが止まらない。
『でも一つだけ褒めてやるよ。本当にの莫迦は相手の実力が判っていないから無計画に突っ込む。
けど、』
次の瞬間、ぱたりと倒れた男ににやりと笑ってやった。
『君は私に対して“怯えた”。其の反応だけは優秀だね。』
「な、何だ!?何が起きた!」
「瞬間移動!?」
瞬間移動なんて大した物ではない。唯、彼等の動体視力が追い付かない速さで男の後ろに回り、気絶させただけだ。
『次〜。誰行く?』
早く此奴らシバいて太宰さんに会いたい。通信繋がらないの辛すぎ。病みそう。
─────────
伏黒side
“太「先ずは囚われのお姫様のお迎えだ。」”
呪詛師を派遣したと思われる通信機の男について尋ねた俺に、太宰さんはそう言った。そのまま現場から歩いて、既に15分程経った。
釘「·····ねぇ、もうちょっと急いだ方が良いんじゃないの?だって、Aさんが今何処に居るかもわかんないし、」
太「いや、判る。」
優雅に足を進めていた太宰さんがピタリと止まった。
虎「なんで?」
太「似ているんだよ。
彼と私は。」
そう言ってもう一度歩き出した彼の目は、何処までも深く、濁っている様に見えた。
伏「それって、どういう……」
太「さぁ!着いたよ!」
虎「え…ほんとに?」
太「嗚呼。」
虎「本気でここなの?」
太「勿論、本気さ。」
虎杖が疑うのも理解できる。何故ならそこは……
釘「普通避けるでしょ、こんな人の目に付きそうな場所。」
大通りにある大型ショッピングセンターだったからだ。
伊「·····帳が上がってから既に20分経っているのに、誰一人帰ってこない……!!連絡も帰ってこない……!私は一体どうしたら……」
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MR - 虚式紫に飛ばされたのに、文才がある。。。つまり作者最強(最高) (2月12日 19時) (レス) id: 4014042a90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Awoikamo | 作成日時:2023年12月11日 18時