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二十五話 ページ30

“?「流石太宰君、御見事です。」”

電源を入れていない筈の通信機から、太宰が今最も聞きたくなかった聲が流れてきた。

太「·····久し振り、でもないか。にしても、こんな所でまで君と話す事になるとはね。









·····魔人、フョードル。」

太宰は先刻とは比べ物にならない程険しい表情で通信機を強く握り締めた。

“フ「貴方を今すぐ殺したいのは山々なのですが、今日は挨拶だけにしておきます。







余興は多い方が良いでしょう?」”

魔人は心底楽しそうに問いかけた。

太「·····本当に君は良い趣味をしているね。」

“フ「太宰君程じゃ有りません。其れではまた。


其の時は貴方を此の手で殺します。」”

太「やってみ給えよ。·····やれるものなら、ね。」

其れだけで人を殺せてしまいそうな(こえ)に反比例するように魔人は愉しげに笑い、ぶつりと通信を切った。

虎「·····太宰さん、今の、誰?」

太「今のは…」

太宰は何か言いかけたが、突然ハッとした様に手にしていた通信機を空中に投げる。




次の瞬間、


ドォオンッ



爆風が彼等を包み込む。

伏「太宰さん!大丈夫ですか!?」

太「ッ嗚呼。矢張り、通信機に爆弾を仕込んで置いた様だね。そして…」

釘「大変!Aさんが…居ない!」

Aの居た筈の其の空間は伽藍堂となり、Aに回収された被害者のみが転がっていた。

虎「嘘だろ!?」

太宰はやられた、と云う様に小さく舌打ちをした。

伏「太宰さん…彼は一体誰なんですか……」

太「·····出来れば彼とは逢いたくは無かったのだけれどね…」

太宰はAの消えた空を顔を顰めて見詰めていた。

太「余興、か。」

二十六話→←閑話 太宰との日常



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MR - 虚式紫に飛ばされたのに、文才がある。。。つまり作者最強(最高) (2月12日 19時) (レス) id: 4014042a90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Awoikamo | 作成日時:2023年12月11日 18時

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