二十四話 ページ28
太「君は何者だい?」
癖のある前髪から覗いた瞳は酷く冷たい色に染まっていた。
伏「(何だ、この圧!?)」
虎「(一歩も動けねぇ…!)」
釘「(これ、本当にあの太宰さん!?)」
「·····うわあぁぁ!!」
術式を使おうと手を振りかざした男に、太宰はくくっ、と声を洩らして男の足を軽く踏んだ。
「っ!?·····んで、なんで出ねぇんだよ!」
太「君の術式はもう使えない。私の術式は“触れた相手の術式の無効化”だからね。
·····其れで?君は如何する?私のAを狙ったんだ。それはそれは良い情報を持っているのだろうね?もしそうでないのなら…」
「ち、違うんだ!俺は、命令されて此処に…」
パァン…!
震え乍らへらへらと笑った男に無慈悲な銃声が響く。
「うわぁぁあ"あ"ッ"ッ"」
撃たれた右脚を必死に庇い乍ら叫ぶ男に、太宰は至って冷静に語りかけた。
太「私は言い訳をしろ、とは一言も云っていないのだけれど。未だ其れを続けるなら次は左脚、その次は腕だ。·····嗚呼、若し苦しみ乍ら死 にたいと云うなら喜んで手伝うよ。」
低く冷徹な其の
「わ、わかった、話す!話すから!俺はある男……そうだ、背の高いロシア人に依頼されたんだよ。包帯を巻いた男と、金髪の女を殺 せって……本当にそれだけなんだ!」
太「『!』」
太「その露西亜人の特徴は?」
「えっ…と……確か、黒髪で赤っぽい目だった。
·····そうだ!この通信機でソイツと繋がる!こ、これやるから、見逃してくれよ、な?」
男が恐る恐る、と言うように差し出した其れに太宰が触れた瞬間、
グシャッ
太「ッ!」
「があッ」
男は自分の体内から飛び出してきた棘に貫かれ、絶命した。
太「(彼ならやり兼ねないとは思ったけれど、想定より早かった……)」
虎「·····っ、なんで、なんでソイツは死んだんだよ!」
太「恐らく、もう用済みだから…だろうね。」
“?「流石太宰君、御見事です。」”
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MR - 虚式紫に飛ばされたのに、文才がある。。。つまり作者最強(最高) (2月12日 19時) (レス) id: 4014042a90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Awoikamo | 作成日時:2023年12月11日 18時