二十話 ページ24
太「私からも一つ。此の“二級相当”、と言うのは一体何だい?」
伊「呪霊に定められた階級です。
せっかくですし、この機会に説明させていただきます。
呪霊、それから呪術師にはそれぞれ四〜一、それから特級の階級があります。
強さの目安としては、通常兵器が呪霊に有効とした場合、
4級は木製バットで余裕、
3級は拳銃があればまあ安心、
2級は散弾銃でギリ、
1級は戦車でも心細い、
特級はクラスター弾の絨毯爆撃でトントン、
と言ったところです。」
伏「因みにこの前太宰さんたちが勝手に祓った呪霊は1級相当の呪霊です。」
成程成程。あの呪霊は1級だったのか。·····否、待てよ?
『詰まり、私達戦車並って事?』
化け物じゃん。
太「待ち給え。アレを祓ったのはAだろう?私までそんな厳つい物に例えないで呉れ給え。」
『·····💢』
伊「そろそろ着きますよ。」
太「だそうだよ、A。·····おやぁ?何をそんなに怒っているのかなぁ?」
『··········よし。』
ニヤァと笑った太宰さんの顔面を凹ませ、私は車から降りた。
─────────
伊「それでは“帳”を下ろします。お気を付けて。
“闇より出てて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え”」
伊地知さんがそう唱えた途端、絵の具で塗り潰したように空が黒く、闇に染まった。
太「情報としては把握していたけれど、実際に見ると面白いね。」
呪術ってこんな事も出来るのか。慥かに面白いかも。
『呪力が強いのは…体育館の方か。向かいましょう。』
太「嗚呼。」
太「さて。迷わず真っ直ぐ体育館に到着したのだけれど……
扉、Aが開けて呉れるよね?」
にっこり、と効果音が付きそうな程
『ふふ、聞き間違いでしょうか。太宰さんが開けて下さるんですよね?有難う御座います。』
一年ズ「「「(すっげぇどうでもいい…!!!)」」」
太「ふぅん。中々云うようになったじゃあないか。
·····其れなら、此れで決めるしか無い様だね。」
静かに拳を構えた太宰さん視線が、私に真っ直ぐ突き刺さる。それに合わせて私も拳を握り直す。
虎「えっ」
『そうですね。真逆此れで私に勝てるとでも?』
太「他に何が?」
火花の散る様な視線の交わし合い。空気がピンと張り詰める。
釘「ちょ、今争ってる場合じゃ、」
『其れじゃあいきますよ……』
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MR - 虚式紫に飛ばされたのに、文才がある。。。つまり作者最強(最高) (2月12日 19時) (レス) id: 4014042a90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Awoikamo | 作成日時:2023年12月11日 18時