不器用な彼に恋した私。Ⅴ (ページ7)

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194.すきすき欲張りシンドローム。ページ7

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A「翔君！！！！来ましたよ！！！」
バァァァン！と効果音がつかんばかりにドアを開けたせいで、翔くんはキョトン顔になり、またすぐに、ふはっ、と微笑んだ。

翔「いや、勢い良すぎ…笑」
はははっ、と白い歯見せて笑う翔。
あぁ…井上A、今先程HP全回復致しました……

この笑顔でごはん三杯は食べれます…

A「お見舞いは絶対行きたいって思ってたんで、張り切っちゃってドア開けちゃいました！」
私は病室の椅子に腰掛けながら息を整える。

翔「うん、張り切ってるのはすごい伝わった」
A「えへへ……」
翔さんは、優しそうな表情をして見つめてきた。
長いまつげが縁取るきれいな瞳。
吸い込まれるかのように、なんの言葉もなく口づけて、真っ赤な顔した翔くんが照れ笑い。

…今日も可愛い。
まず一度そう思い、思ったと同時に顔から火が出るんじゃないかってくらい、熱くなる。

なんの言葉もないまま、ちゅーしちゃうなんて…！！！
望んでいただけに、突然過ぎて、心拍数爆上がりしちゃいますって……！

翔「も…もっと近くに来て…」
真っ赤な顔。
翔君はベッドの空いたところをポスポス、と手で軽く叩いて近くに来るよう促される。
私は、緊張で思わず唾をごくり。
ゆっくり促されるまま、ベッドの空いたところに腰掛けた。

男らしい節々がゴツゴツした指が、ゆっくり私の顔に触れる。
ぴくん、とはねた身体は、心拍数上昇によって血行が回りすぎてアツアツになってしまってる。

A「翔くっ…！？」
強く手首を引っ張られ、ぶちゅっ！と勢いよくキスされて、
どんどん口内まで、絡めとられていく。

心臓が張り裂けんばかりに、どくんどくん波打って、頭がぐわんぐわん、グツグツ、煮られてる感覚であつい。
これは、もう病気だ…なんて考えつつ、今起こってる出来事が夢なんかじゃないかって疑ってしまう。

腰を撫でる手が何度も背筋をなぞる。
身体が何度も反応して、もっともっとと欲張りになってしまう。

唇が離れて、翔君は、がっつき過ぎたと口を手で抑えた。

A「翔君…？」
翔「ごめん、がっつき過ぎて…欲張りになった…」

私はこの時とんでもないことを言っちゃいたい気分だった。
もっと触れて欲しい、もっと愛されたい、そう思い、ドキドキする胸を抑えて口にした。

A「もっと…触れてほしいです…」

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