アリスを受け継いだ少女は【学園アリス】 (ページ9)

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落ち着いたところで代表として正田さんが口を開いた。

「あなた、階級は？」

そう言いながら彼女は目線を胸の方へ落とす。
バッチを確認しているんだろう。

それから目を三日月の形に崩した。

「まさか、星なしなわけ、ないわよね？」

獲物を捕まえたような目だった。
正田の声にその場が少し騒がしくなる。

「まじか、また星なしとかやばくね？！」

「佐倉と同じじゃん」

だが正田がまた話し始めると静かになった。

「そう言えば貴女、アリスは？まだ聞いてなかったわね」

自分より下だと分かった瞬間、妙に口振りが変わった。
見下すようなそんな感じだ。

私が何も答えずにいると無表情の男の子が「え」と声を漏らす。
視線が私からその子にうつった。

「何よ」

「えー、あ、いや心読めないなーって」

読心術のアリスか。
彼がそう言うとまた少しざわついた。

「心が読めないってことは……」

「無効化か？だったら星なしってのも……」

少しずつみんなの視線が佐倉さんにいっていた。

「運命！？」

そして彼女はそう言って私の手を握る。
察するに彼女は無効化のアリスで階級は星なし。今の私と同じということだ。
まぁ実際私のアリスは無効化ではないし階級は星なしとは程遠い。

「黙っててもわかんないわよ」

ぐいっと顔を近づけて笑う。

「まさか、本当に星なしなの？」

ポッケのなかのバッチを見せたらこの子はどんな顔になるのだろうと気になった。
だが目立ちたくはないので

「ダブルよ、まだバッチを貰ってないの」

そういうと正田はつまらなそうな顔をして「そうなの」と言った。

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