3話 忍の追跡 ページ5
今、誰かに追われている。
立花さんと別れた私は、中庭に向かっている。
立花さんと別れるずっと前から、ついてくる気配がある。
だけど、それは普通の人間がだす気配よりもずっと薄い。
これは、気配を消している?
気配を消すだなんて、大抵の人間ができることではない。
私は気配を察知する事がまあまあ得意だから分かる。
でも、普通の人間では全く察知できないほど薄い気配だ。
私の正体が感ずかれている?
だったらなおさらまずい事になる。
どうしよう?
・
・
・
仕方ない。話かけよう。
私は行きたい方向と反対側に足を向けて歩き出す。
壁の反対側に居るのが私を追っている人の正体だ。
それは.......
「七鬼さん。どういう事でしょうか?追いかけているのは気付いています。」
そう。私を追っていたのは、七鬼忍さんだった。
「どうやって俺に気付いた?」
「簡単に分かりますよ。あれで気配を消しているつもりですか?あんなの誰でも気付きますよ。」
私が言った言葉に案の定七鬼さんはビックリしているようだった。
「今まで気付いた人は居なかったのに...。」
これなら撃退するのは簡単そうだ。
「立花さんと話している時からずっと見ていたのなら分かりますよね?私、今見られたくないんで す。さっさとどっか行ってください。早くしないとプライバシー侵害で先生に言いつけますよ?」
私がそう言い放つと七鬼さんは渋々帰っていく振りをした。
あれだけ言ったのに、まだ諦めていないのか.....。
「だ、か、ら、本当に帰ってください。」
やっと帰ってくれた。
やっとやりたい事ができる。
私は、中庭にあるベンチに座って、腰に付けているホルスターケースから携帯を抜き取って、剣のマークのアプリを開いて昨日の任務の報告書を書く。
このアプリは、鬼殺隊専用の連絡アプリで、しのぶが作ったらしい。
本当にしのぶは尊敬する。
『異常なし』
最後にこの言葉を打って、携帯の電源を落とす。
もうそろそろ月屋敷に帰ろうかな。
今日も任務があるから、先に風呂に入っておこっと。
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ななな - この作品すごい面白いです…‼︎これからも更新頑張ってください‼︎ (5月1日 19時) (レス) id: 1bbeced387 (このIDを非表示/違反報告)
5 - この作品大好きになりました!更新、いつも待ってます! (2月7日 20時) (レス) id: 068a9ee721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクココア | 作成日時:2024年1月22日 23時