1話 転校生 ページ3
立花彩said
「今日さ、うちのクラスに転校生がくるんだって!」
席に座って読書していたら、そんな声が聞こえた。
「先生達が話してるのが聞こえたの!」
へえ。転校生ってどんな子なんだろ。
少し楽しみ!
−朝のホームルーム−
「えっと、今日はこのクラスに転校生が来ます。入って来て。」
あっ。噂の転校生の子だ。
すっとドアが開いた。
入って来たのは、女の子だった。
みんなが息を呑む。
その女の子は見惚れるほど美しかった。
絹のような艶やかな黒髪に、目の色は右が青で左が黄色のオッドアイだった。
日本人形のような雰囲気。
でも、不思議なのが、ホルスターケースを腰に付けていて、そこに、携帯と、少し長い棒見たいな物が
入っていた。
腕には、アップルウォッチ見たいな腕時計を付けていた。
「今日からこの学校でお世話になります。月影かぐやです。よろしくお願いいたします。」
鈴を転がすような少し高い声。声まで綺麗。
あっ。男子の目がハートになってる。翼と忍はなってないけど。
「席は美門さんの隣ね。仲良くしてあげて。」
確かに翼の隣の席が空いていた。月影さんの為だったんだ。
翼が笑いかけたけど、月影さんは笑い返す事もせずに翼の隣に座った。
翼が笑いかけたらほとんどの女子が卒倒するのになぁ。
不思議な子。
−放課後−
ずっと顔を出していない文芸部に行こうと思って立ち上がった。
そしたら、月影さんが前を横切って、昇降口とは逆の方向に歩いて行った。
えっと、あっちって何があるっけ?
えーっとー、中庭、グランド、体育館、位かな?
どこに行くんだろう?
気になったから、少し後を付けて見ることにした。
月影さんが中庭に入っていくのを確認して、後を追おうと顔を柱から出したら、
−目の前に月影さんの綺麗な顔があった−
「立花さん、でしたよね?どうしてここに?」
いつからばれていたんだろう?
正直に答えよう。
「月影さんと仲良くなりたくって!」
月影さんは少し笑って、
「嬉しいです。立花さん、ありがとうございます。これからよろしくお願いします。
ですが、今はあまり人に見られたくないんです。今日はさようならです。」
まあ、誰にでも見られたくない事はあるもんね。
「うん。じゃあさようなら。」
文芸部行こっと。
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ななな - この作品すごい面白いです…‼︎これからも更新頑張ってください‼︎ (5月1日 19時) (レス) id: 1bbeced387 (このIDを非表示/違反報告)
5 - この作品大好きになりました!更新、いつも待ってます! (2月7日 20時) (レス) id: 068a9ee721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクココア | 作成日時:2024年1月22日 23時