可愛いストーカー ページ45
日が沈み薄暗くなった竹林をひたすら走り続ける私達三人。その少し後ろにもう一人。
言わずもがなビスケである。
「あの子、どうすんのさ?」
「山賊とかに遭遇した時に適当にまこうぜ」
「えー、あの子可愛いよ?せっかくだから一緒にグリードアイランドしようよ?」
可愛い、そう言った瞬間ビスケが照れたのを見て、こいつは地獄耳だとあまり役に立たなそうな情報を脳にインプットする。
「はあ?足でまといだって」
「そんな事ないよ。あの子強いって、多分」
「何でそう思うの?」
「私のすんばらしい勘」
ドヤ顔で言い切ると、信用出来ないと一刀両断された。
本当に強いのにな.....とは言えないのがもどかしい。
私達は変わらず薄暗い竹林を走っていて、視界に写るものも変わらず竹の緑、地面のこげ茶、夜空の青。
そして、新たに白が加わった。
足にブレーキをかけて、素早く辺りを見渡せば、白装束を着た男達が数名竹に隠れるようにして潜んでいた。
私以外の三人が警戒の色を滲ませる中、白い男達────略して白男達が一斉に竹から身を飛び出させ────────土下座した。
予想外の展開に戸惑う三人をおいて白男が懇願するように叫んだ。
「助けてください!お願いします!」
最後にちゃっかり苦しそうな咳をする白男達に連れられて、竹林の一角にある小さな家へ身ぐるみはがされる運命を辿りにいくことになった。
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作成日時:2018年8月29日 22時