卅参 ページ35
『……ちょ、猪取ってみて？？』
「おう、いいぜ！」
『あら、案外素直なんね』
これは俺の“アイデンティティ”で…とか何とか言うんかと思ってたわと零すAに、その場にいた者は(炭治郎は半分寝かけていたが)首を傾げる。
その様子にAは、あれやん、目印的な。と説明を加えていた。この男は悪びれず外来語を話すくせがあった。
そして伊之助は被っていた猪の頭を外した。
『……これまた、けったいな奴やな』
Aが見たのは美少年の顔。善逸の言葉を借りるとするならば、体はムキムキなのに女の子みたいな顔が乗っている状態に、Aは文字通り口をあんぐりと開けてしまった。
『いやぁ…これはこれは…』
「なんだ！俺様の顔に文句でもあんのか！」
『いや全く』
「だったらなんだ飴野郎！」
『…………顔だけやったらアリやわ』
いのすけくん、キミ黙っとき？と真顔で言ったAの額にしのぶの拳が飛んだ。
「これ以上喋らないでください変態さん」
『加減してくれませんかねしのぶ様？
そろそろ俺の頭変形すると思うねんよ』
「変形してしまえこの美丈夫めがァァァ！！お前しのぶさんに毎回殴られすぎなんだよォォォお！代われよぉぉお！！！」
『ぜんいっちゃん急に覚醒すんのやめて？！』
タカが外れたように騒ぎ始めた善逸にアワアワとAが焦っている。
ボカスカボカスカ殴ってくる善逸を受け止めていると、その騒ぎに加わるように伊之助まで大声を上げて叫び始め、しのぶは段々となにか黒いものを背後に漂わせた。
炭治郎はというと、撫でられるのが止まったせいだろうか。心無しか少ししょぼくれている。
ただただ……今風に言うと“カオス”状態であった。収集のつけようがない。
「みなさん……いい加減にしてください」
その場に合流したアオイが怒りに声を押し殺して呟く。それでも止まらなかった善逸、伊之助、Aは、ようやく我に返った炭治郎に首根っこを掴まれてやっとの事で止まった。
(その後、Aはしのぶに長時間のお説教を食らったそうだ。)
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大正コソコソ噂話
『たんじろーの妹ちゃんとやらに会おうとはしてるんやけど、毎回ぜんいっちゃんに邪魔されるんなんで？』
「お前が天然タラシだからだ！自覚しろよこの美丈夫爆弾がよぉぉ！」
『え、こわ』
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隆弘 - 誕生日一緒だァァァァァ⁉︎今日から読み始めるので楽しみって感じです‼︎ (2022年7月25日 0時) (
レス) @page1 id: 4c1fa166fb (このIDを非表示/違反報告)
タロ。(プロフ) - 拙い説明で申し訳ありません……！ですが、ありがとうございます！ (2020年1月21日 18時) (レス) id: a185b79d93 (このIDを非表示/違反報告)
タロ。(プロフ) - ルルさん» ご指摘ありがとうございます！紛らわしい書き方をして申し訳ございません…あくまで、炭治郎には火の呼吸という認識をワザとさせています。その後の閼伽が「日…ではない」と語っていますので、ここの間違いは意図的となります (2020年1月21日 18時) (レス) id: a185b79d93 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 珊しちでした (2020年1月21日 17時) (レス) id: 2200c5b181 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 珊じゅう話の炭次郎が言ってる呼吸が日の呼吸ではなく火の呼吸になってます (2020年1月21日 17時) (レス) id: 2200c5b181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タロ。 | 作成日時：2019年9月25日 21時
