yoshi × ほんとの顔 ページ1
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「芳典先輩！」
「ん、なに？」
「あの、これ…」
私と同じクラスのあの子に、手紙を貰う芳典先輩。
たまたま通りかかってしまった、最悪だ。
彼にバレないように廊下の柱から様子を伺っていると
「ありがとう」なんて微笑んでそれを受け取った。
あの子は顔を赤くして頭を下げて、
走って行ってしまった。
「なーにが『ありがとう』だよバカ先輩！」
「おわっ、A、見てたん？」
「あーさいあく、嫌なもん見た」
先輩を睨みつけて、
わざとドスドス足音を立てて踵を返した。
「A、待ってや」と後ろから先輩の声がする。
けど振り返らない。振り返るもんか。
芳典先輩は、引くほどモテる。
まああのルックスに爽やかさを兼ね備えた彼のことだ。
当たり前だ。
帰宅後、「ありがとう」と微笑んだ先輩の顔が浮かんで、
腹が立って枕を殴った。
するとピンポーンとインターホンが鳴る。
モニターには、ちょうど考えていた彼。
「…誰」
「俺！おれ！」
「知りません」
「A！まじで一瞬！」
「はぁ…」
溜息をついてドアを開けると、
走ってきたのか肩で息をする先輩。
私の顔を見るなり、ガバッと抱きついてきた。
「うわぁぁA」
「ちょ、ねぇ、中入って早く」
「A…」
「はよ入れ」
玄関に入るやいなや、またすぐ抱きついてきた。
学校のみんなは知らない、
私だけが知ってる彼の本当の顔。
先輩として爽やかに振る舞う彼だけど、
彼女の私の前ではベタベタとくっつく弟みたいな顔を見せる。
「ヨシくん暑いねんけど、離して」
「A怒ってるかと思った…」
「怒ってないって」
「ほんま？」
私にくっついたまま涙で潤んだ目で見つめてくる先輩が可愛くて仕方なくて、頭を撫でてしまいそうになる。
でも衝動をぐっと堪えた。危ない。
「…手紙」
「受け取ったけど！もうあの子の顔も覚えてない！」
「嘘やん」
「ほんまやって！」
「じゃあ捨ててや」
「え、それはかわいそう…」
優しい彼のことだ。そう言うと思った。
まあそんなところも好き、なんて絶対言ってあげないけど。
「ヨシくんのこんな顔、みんなが知ったらどう思うんかな」
「恥ずいって！バラさんといてな」
「どうしよっかなー」
笑って見せると、
先輩は「あー…可愛い…」とまたひっついてくる。
もう少し、このままみんなには秘密にしておこう。
彼のこんな顔を見れるのも、
私だけの特権にしておこう。
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ノムラ(プロフ) - こちょさん» コメントありがとうございます！かしこまりました😆😆お待ちください💕 (2022年9月1日 6時) (
レス) id: 0cfc895fb7 (このIDを非表示/違反報告)
こちょ(プロフ) - いつも楽しくお話拝見させていただいてます！💞リクエストなのですが、ドヨン君とのお話が見たいです！ (2022年8月31日 0時) (レス) @page16 id: 51eaa15a70 (このIDを非表示/違反報告)
ノムラ(プロフ) - Aaaさん» コメントありがとうございます〜！おぉ！めっちゃよいですね😆書かせていただきます！ (2022年8月20日 2時) (レス) id: 0cfc895fb7 (このIDを非表示/違反報告)
Aaa(プロフ) - 初めまして！楽しく読ませていただいています！メンバーみんなからヌナヌナ言われているストーリーを見てみたいです🥹 (2022年8月20日 1時) (レス) id: 48755109b6 (このIDを非表示/違反報告)
ノムラ(プロフ) - しんちゃさん» コメントありがとうございます🥹！かしこまりました！お待ちください☺️🫰 (2022年8月12日 5時) (レス) id: 0cfc895fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たかはし | 作成日時：2022年7月16日 5時
