無表情さんはストレスがたまっているようです【今日から俺は!!】 (ページ15)

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今日からスケバン、始めたようですページ15

「三橋さーん！」

「…」

昨日ボコられてから、三橋君達にへこへこしている佐川達
相変わらず態度の変わり方が凄い

私はそんな彼らの会話を聞きながら、小説を取り出す
休み時間は読書に限る…だから、友達出来ないんだろうけど

「成蘭…？｣

「近くの女子校っす。なんか三橋を探してんだけど知らねーか、って言われました」

「へー、可愛い？」

「ブスです！」

「おいこら」

黙って聞いてたら、なんちゅう事を

女子を見た目で決めちゃダメだよ。裏で怖いやつもいるんだから
それにブスは酷い…あれ、私も「ブス」って男に言う時ある…まぁいっか

｢伊藤く～ん｣

ブスの相手は嫌なのか、相棒こと伊藤君に丸投げするようだ
なんて奴だ…今後は、もう敬称省いてやる

「あ、Aさんも呼ばれてました」

突然、思い出したように言った佐川

…三橋達が来てから、どんどん扱いが雑になってる気がする
もしかして…私が喧嘩できないとでも思ってるから？

それだけで離れるような、関係だったのか…

「でも、Aさんは喧嘩できないし、危ないっすから…断っておきま「行く」…へ？」

「行くって言ったの。喧嘩ぐらい出来るから」

「あ、いやでもAさん、一般生徒だって、「今日からスケバン」…はい？」

…正確には中一からだけど

「今日から、スケバン。やってやんよ」

ぽかーんとしている佐川。ざわめく教室
…あの、そこの女子生徒よ。「スケバンじゃなかったの？」って声、聞こえてますけど

・

にしても、いっときの感情で面倒ごとに首を突っ込んだ気が…
少し後悔をしつつも、伊藤君と一緒に校門まで向かう

「でも、本当にAちゃん、喧嘩できるの…？」

「できる」

「…俺が守るから、喧嘩は最終手段ね」

どうしても私…というか女の子に喧嘩させたくないらしい、漢な伊藤君
サラッとかっこいいセリフを吐くあたり、コイツはモテると確信した

そんな会話をしつつ、昇降口を出る

校門前にいたのは、ふくよかな体型の成蘭生
あ…ごめん、お世辞にも可愛いとは…

「あんた達と三橋さんに頼みがあるんだよ」

心の中で謝罪していると、彼女が口を開く

「わりーな、俺は女の喧嘩には関わらない」

「同じく。というか、同じ女で無理なんだから何故私呼んだ…？」

「だって、Aさんは軟高の頭だって…！」

「んん…？」

どこで広まったその大嘘は