時が流れたようです ページ11
そんな事件があったのは、一年の最初の頃だけで
「Aさーんっ!始業式なんてサボりましょうよ!」
「いや、私一般人だからね?スケバンとかじゃないから」
「まーまーそう言わずに!」
一年以上経って、二年の三学期を迎えたわけだが…今日も平和だ
おかげさまでバイトにも復帰出来たし…良いことばかりで逆に怖い
…いや、今までがロクでもなかっただけなのか
「Aさん、行くっすよ〜」
「さ、さ。こっちすよ」
背中を押され、されるがままに屋上へ向かう…
そして結局私は始業式をサボったのであった
・
「あー…れ?」
下校中、特に理由もなく声を出しながら歩いていると、
お隣さんの家の前に引越しトラックが止まっていた…引っ越してきたのかな
気になって見ていると、ドアから黒髪の水色のジャージの男が飛び出てきた
……挨拶しとくべきか
「あの、」
「!?あっっ!はい…」
「隣に住んでるものです。困った事あったら聞いて下さい」
「う、うす…」
私と目を合わせないようにして、行ってしまった挙動不審な男
…なんだかなぁ
「もっとちゃんとした挨拶の仕方があったのかな…」
少し後悔…こう落ち込んだ時は、猫に癒されるに限る
私は少し足を早めて、家に入った
・
翌朝
「あ」
「あ」
家を出ると、お隣さんからもちょうどドアの開く音がした
そちらを見ると、金髪頭の軟高生と目があった
「…もしかして、昨日の、水色「わーっっ!!」
柵を飛び越えて、私の口を手で塞ぎに来た金髪君
「別に今日からツッパリとかじゃないんだよ?あの、その昨日の事はっ!」
とても動揺してるのか、言ってることが無茶苦茶だ
「…とりあえず、内緒にしとけば良いんでしょ。黒髪だったこと」
そう言えば、ブンブンとものすごい勢いで首を縦に振った金髪君
朝から元気な人だ…にしても、この声何処かで、
「あ、そうだ。名前は…」
「私は、一ノ瀬 A。軟高、二年だよ」
「…俺は、三橋 貴志。俺も二年」
宜しくな、と言われて握手をする
そして流れで一緒に軟高まで行く事になった
…あれ、何か思い出そうとしてたはずだったけど…なんだったっけな
まぁ、思い出せないならその程度のものだったってことだ
「でもなんで金髪にしたの」
「今日からツッパリなんだよ、俺は」
「ツッパリ、ねぇ…」
前より嫌悪感を感じさせなくなったその単語だが、嫌な思い出は消えない
私はその単語に顔をしかめた…つもりだ
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黒玄(プロフ) - 白桜姫さん» さりげなく、嬉しい事を…!ありがとうございます(*´ω`*) (2018年12月30日 8時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
黒玄(プロフ) - ぺんちきんさん» 本人に伝えておきます!!それなです!!!! (2018年12月30日 7時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
黒玄(プロフ) - 空夏羽さん» ですよね!私ももらった時に惚れました…!( (2018年12月30日 7時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 夢主が好きやわ〜^ ^続きも楽しみ! (2018年12月30日 3時) (レス) id: 65e85aeb0b (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちきん(プロフ) - イメ画好きです!! かっこいいっす!!!! (2018年12月30日 0時) (レス) id: 5d2a6311dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒玄 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kurogen
作成日時:2018年12月25日 20時