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「作ちゃん！」
聞こえてきた隣の作間くんを呼ぶ聞きなれた声。
パッと振り返れば、作間くんの彼女ちゃんの手を引っ張って走ってくる涼くんが目に入る。
勢いよく駆けてきて、パッと作間くんの彼女ちゃんの手を離した涼くんにより勢いに負けた彼女が前のめりになる。
あ、転ぶ、と思った瞬間に、しっかりと作間くんが抱きとめる。
大丈夫？と聞く作間くんの声音はあまりにも、優しい。
おはよう、と笑い合う2人が、脳裏に焼き付いて。
なんだか思わず、笑みがこぼれた。
…まさか、作間くんと付き合えるなんて思ってはいなかったけれど。
そんなこと思う以前の話だった。
これが不毛な恋だった、
なんて思わないけど、
失恋が確定した恋だったことは、間違いなかったのだ。
物分かりのいい、都合のいい、重くない、女にならなきゃね。
なんて、
覚悟が決まった気がした。
チラリと私を見ていた涼くんと目が合えば、困ったように笑ったから。
どこまでも優しい彼に、笑いがこみ上げた。
「おはよう、涼くん。朝から元気だね」
「…うん、おはよ、Aちゃん。」
作間くんに抱きとめられていた作間くんの彼女ちゃんが、勢いよく私を見たのが横目に見えて、向き合う。
「初めまして、えっと、作間くんの彼女ちゃん、よろしくね」
と、言ってみれば、くりりとした丸い目がこちらを捉えて、ガバリと頭を下げて元気な返事が返ってきた。
その、愛らしさに何かがわかった気がしたのだ。
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京本ゆい(プロフ) - このお話、ほんとすきです！afterstoryも楽しみにしてます！ 次回作は3がいいです！ (2018年11月11日 10時) (
レス) id: fb3f28583b (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - ときめきまくりでした。面白かったです。 (2018年11月11日 8時) (レス) id: f6604b4d7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠り姫 | 作成日時：2018年10月3日 21時
