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あ、いた。
1年生で、学年は2つも違うのに、
私よりも背は随分と高くて、背中は広い。
「…よ、っし！」
震えた声を無視して、前を歩く作間くんを追いかける。
「さ、くまくん！」
「あ、先輩。…ふふ、おはようございます」
「おはよう、作間くん。ごめんね急に声かけて」
「いいえ、ねぇA先輩、髪、ここぴょんてなってますよ」
そう言って、私のちょうど頭の上を撫で付けた。
「〜〜〜っ！作間くん！それは、反則、じゃ、ないですかっ…！？」
あまりにも自然なその動きに、
私はただ受け入れることが精一杯で。
「え？…あ、すいませんつい、癖で…」
知ってるよ。
何度かあの子の髪を愛おしそうに撫でる姿を、見たことがあるから。
彼が躊躇いもなく私に触れたことが、少しだけ、嬉しかったことは、内緒。
「ふふ、先輩、真っ赤だ」
「うわ、作間くんからかってるの？」
「すいません、でも俺、先輩が話しかけてくれたの嬉しくて」
「…ん？」
「告白、今までに何回かされてるんですけど、俺上手く断れなくて、何かしらトラブルが…」
「えぇぇ…」
本当に参った、と言うように肩を竦めた作間くんに私も思わず苦笑いがもれる。
「でも先輩とはそうなりたくなくて、
頑張って間違えないように自分の気持ち言ったつもりで、
ごめんなさい、多分俺、先輩の事を傷つけてると思うんですけど、」
ばかだなぁ。
そういう、真っ直ぐなところに惹かれたんだから。
「んーん、作間くんらしくていいなって、思う。
確かに、振られてなんて事ないとは言わないけど、でも私、自分の気持ち言ってよかったって思うよ」
だからあんまり気に病まないで、と言えば、砕けたような笑顔を向けられて、ぎゅ、と胸が痛んだ。
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京本ゆい(プロフ) - このお話、ほんとすきです！afterstoryも楽しみにしてます！ 次回作は3がいいです！ (2018年11月11日 10時) (
レス) id: fb3f28583b (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - ときめきまくりでした。面白かったです。 (2018年11月11日 8時) (レス) id: f6604b4d7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠り姫 | 作成日時：2018年10月3日 21時
