緑盤の箱。【 森鴎外 】

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まただ。

酸素が上手く取り込めない。人間には当てはまらない躾と言う妙な言葉はまるで動物に扱うような言葉。これから私は何をされるのだろうか、何時ものような接吻だけでは収まらないような状況に感じる。ギリギリと今すぐにでも鳴りそうな折れそうな力強さは先週とは全く違う。やはり憤怒している。







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「君を愛してるのは誰彼なく私だけ。それなのに君は私を拒絶するんだい私がこんなにも君を愛していると言うのに。私は君を嫌な目で見るような輩とは違うんだ、君の事を隅から隅まで心の底から愛してる。盗聴器が付こうが付かないようが君の言動は全て知っているよ、愛しい君の事だから。」







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首領は頬を何故か紅色に染めて、首元にしていたネクタイを解いては私の手首に強く巻き付けて、もうひとつは目隠しをしたかのようにグルグルと盲目にさせた。首領が跨がり身動きは完全に出来なくなり、盲目状態の私では何をされるのか全く分からなくなってしまった。








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「…っ、ん」

「…っはあ、いや……あ…」







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首領は何の躊躇もなく、服の中に手を添えた。
酷く冷たい手は慣れたような手付きで腹をなぞったり、最下級時代に付いた傷を舐めたりされた。それは大変気持ち悪く、快楽と言うよりも堕落していくようで自らの運命に絶望した。







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「愛しい君の為ならなんでもしよう。
ただ許されない事をした場合は違う、体に教え込ませる最適解だよ。愛してるよAちゃん。」







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これは開けてはならない箱を開けた悪魔の怒りと囁き。

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