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「答えて？Aはイヤ？」
聞こえた言葉の意味が噛み砕けなくて、言葉が出ない。
『……テヒョンは何が言いたいの？』
「おれが聞いてるのに質問で返すの？」
ねーぇー、A、答えてよぉ〜と、さっきの耳元で囁いた低い声は何処へやら、可愛い声を出すテヒョン。
『そういうことじゃないんだけど……』
「じゃあ、なぁに？答えられない？」
なぜか腰に腕を回されていて、ギュ、と後ろからハグされる。
テヒョンの匂いが強くして、ちょっとドキドキするけど、そんなことされても、よくわからない。
『うん、まだちょっとわかんないや……』
「そっかぁ、うん。それなら、いいんだけど」
『……？』
「おれは、Aがそんなことおれ以外の誰かに言ったら、絶対イヤだなぁって思っちゃう」
覚えといてよね？と笑うテヒョンは、パッと私の腰から手を離した。
「ほら、帰ろ？Aも寒いでしょ？」
『う、うん……』
結局、“いつも”になりかけつつある恋人繋ぎをして帰る。
でも、なんでこんなにテヒョンが言った言葉が引っかかるんだろう。
テヒョンが私以外に、そういうこと言ったら、どう思うんだろう？
多分きっと、これは私の課題かなぁ……
そう思い、まだ答えが出そうにないその考えを頭の隅におしのける。
「じゃ、また明日ね、A」
『うん、また明日』
ばいばーい、とテヒョンが手を振るのを見ながら玄関に入る。
私が家の中に入る見守ってくれるテヒョンはなんだかんだ言って優しい。
昨日今日、色々あって忘れていたけれど、そういえば昨日、テヒョンにキスされたんだっけ……まって、き、キスされたんだよね！？
――あれ、私、キスされてた！？
その事実を今更思い出した私は、今日のテヒョンの様子を思い返す。
(……テヒョン、いつもと変わらなさすぎ……)
何回思い返しても何もいつもと変わってなくて。
ただ、一つだけ引っかかったのは、帰る前にテヒョンに言われたことば。
――おれのこと、誰かに好きになられたらAはイヤ？
その言葉だけが心に引っかかる。
『あっ、やば、忘れてた』
帰ったらソクジン先生――ソクジンオッパのために裏口開けておかないといけなかったのに、すっかり忘れていた。
まぁ、オッパなら許してくれるかな、なんて心の中で笑いつつ、テヒョンのことを考える。
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木染 凌(プロフ) - りおんさん» わーっ！ありがたいご指摘ありがとうございます……ダメですね、ついいつもの癖が出てしまって……。ご指摘、ありがとうございます……直させていただきますね！ (2022年1月5日 22時) (
レス) id: a5ef8e0975 (このIDを非表示/違反報告)
りおん(プロフ) - 楽しく読ませていただいています♪ひとつだけ気になったのですが女の子から年上の男性はオッパになるので、ジンヒョンではなくジンオッパになると思います！ (2022年1月5日 18時) (レス) @page33 id: 9be766f014 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木染 凌 | 作成日時：2021年12月29日 5時
