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「あ、出てきた」
『結局待っててくれたんだ』
職員室の廊下の壁に寄りかかっていたテヒョンは、わたしを見つけると駆け寄ってきて、ぎゅっと私の手を握ってくる。
「帰ろ、おれ寒いんだ」
『や、寒いんなら先帰ってても良かったのに』
「それはやだ〜！Aと一緒に帰るの！」
『ま、テヒョンがいいならいいけど……』
「うん、ありがとね」
何にテヒョンがありがとうと言ったのか、私は分からなかったけど、テヒョンはいつもと変わらぬ笑顔で。
『私もさむ……外でたくないなぁ〜』
「おれもやだ」
『でも早く帰んないと寒いもんね、ほら、出るよ』
夜は寒い。でも、テヒョンと帰るこの時間はちょっと嬉しくもある。
「うー……はーい」
外に出れば、今日は星が綺麗だった。
どうやら今日は、新月だった様で、月は見えないけれど。
『すっかり真っ暗だね』
「ね、あー、残念。今日は新月なんだぁ」
『みたいだね。でも、すごく星綺麗だよ？』
「うん、Aと星見るの、久しぶりかもね」
確かに、最近は夜遅くなる事はなかったから、久しぶりかもしれない。
『うん、久しぶりだね』
「でしょ？でも、Aと一緒に帰れるならどんなときだっておれは嬉しいかな」
『……テヒョン、そういうの他の女の子に言っちゃダメだよ？』
「……Aはおれがこういうのいうの、やだ？」
周りは暗くて、テヒョンの顔はわからない。
『やだ、というか……多分そんなことテヒョンに言われたら大体の女の子はテヒョンのこと好きになっちゃうよ』
「ねぇ、Aはさ……」
テヒョンがそっと私の耳元で囁く。いつの間に私に近づいたのかわからなくてちょっとびっくりしたけど、まぁ、それはいつものこと。
――おれのこと、誰かに好きになられたらAはイヤ？
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木染 凌(プロフ) - りおんさん» わーっ！ありがたいご指摘ありがとうございます……ダメですね、ついいつもの癖が出てしまって……。ご指摘、ありがとうございます……直させていただきますね！ (2022年1月5日 22時) (
レス) id: a5ef8e0975 (このIDを非表示/違反報告)
りおん(プロフ) - 楽しく読ませていただいています♪ひとつだけ気になったのですが女の子から年上の男性はオッパになるので、ジンヒョンではなくジンオッパになると思います！ (2022年1月5日 18時) (レス) @page33 id: 9be766f014 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木染 凌 | 作成日時：2021年12月29日 5時
