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160、地獄で ページ9

姉さん……僕は、

凛月は彼の思いも、過去も知っている。

だから、彼女は、彼の背中を撫で続けた。

「偽りの家族なんて……、もういらないよ……大丈夫…きっと、皆…それぞれの大切な人に会えるから……累も…きっと、…お母さんとお父さんに会えるよ……」

無理だよ……僕は、
家族を作り、人を食えば、記憶も心も無くなって。沢山人を周りを傷つけた。……

誰にも届かない手を……姉さん……凛月姉さんだけは、僕を人としてくれたんだ。

『累は、あやとりが上手いね……後、指が長いからきっと、何でも出来そうね!』

『……無惨様に、お前を見張れって言われ来てるだけで、僕はお前なんか興味無い……、』

そう冷たくあの日累はあしらったが、彼女は、

『……酷いですねー……じゃあ、ただの見張りは、つまらないでしょう……鞠で遊びましょうか?それとも、折り紙?』

累を子供のように可愛がった。
何時も、無表情だったけど……彼女は何時も、優しかった。
誰も、僕がいなくなっても、悲しまない。

なのに…………泣かれる理由なんて、ないのに……

「大丈夫……もう、あなたは謝れるよ…………しっかり、謝ればいい………両親はきっと、あなたを許してくれるからッ」

涙を流す彼女に累の顔は歪んだ。

凛月と累のその姿に炭治郎は眉を下げる。

2人から感じる………酷く悲しい匂いは、
炭治郎の胸も切なくさせた。

彼女は消えていく身体を離しはしない。

「ダメだよ……姉さん……僕は沢山人を殺したんだ……行くのは地獄だよ…父さんとお母さんと同じところへは行けないよ……」

彼のそんな言葉に彼女は顔を上げ悲しげに笑った。

「行けますよ…きっと、だって、累君は沢山苦しんだんだもの……きっと、迎えに来てくれるよ………」

161、優しい毒で→←159、姉さんは



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設定タグ:鬼滅の刃 , 愛され , 宇髄天元   
作品ジャンル:アニメ
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mayumi(プロフ) - KATさん» 月華の剣士シリーズでは凛月ちゃんは杏寿郎を・・・救済しますよね? (2020年1月3日 0時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
宇髄天元の四人目の嫁 - アアアアアアアアアアアありがとうございますスススススススス作者様(文才の神様)の益々のご多幸を切にお祈り申し上げまスススススススス (2019年11月2日 10時) (レス) id: 8067fa906f (このIDを非表示/違反報告)
KAT(プロフ) - 宇髄天元の四人目の嫁さん» コメントありがとうございます!初の番外編という事で日を跨いでしまいましたが、よろしくお願いします (2019年11月1日 3時) (レス) id: f2fa7b9b77 (このIDを非表示/違反報告)
宇髄天元の四人目の嫁 - 誕生日なので鬼滅学園の番外編お願いします! (2019年10月31日 17時) (レス) id: 8067fa906f (このIDを非表示/違反報告)
宇髄天元の四人目の嫁 - アアアアアアアアアありがとうございます!!!!!!!!!!!!!! 今日も、出来れば頑張って欲しいです! 我が儘言ってすいません!!! (2019年10月23日 16時) (レス) id: 8067fa906f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KAT | 作成日時:2019年10月21日 7時

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