【第十話】「−−ゴコロ」日向亜蝶 ページ11
「大丈夫なのかしら………」
休み時間にポツリと呟いた独り言は、暖かい陽射しの空へ消えていった。
はじめまして。私は
九十九高等学校に通う、ごく普通の高校生___
………と、言いたいところですが。
残念ながら、‘‘ごく普通の,,高校生ではないんです。
なぜ、‘‘ごく普通の,,高校生ではないか?ですか……
ふふ、それはですね。この学園にいる方々全員が、
【前世】を持っているから。
ね、‘‘ごく普通の,,高校生ではないでしょう?
そして、それは私も例外ではなく。
私は【
幼なじみのまどちゃん…もとい、
………歴史がお好きな方は、もう分かったかしら?
私とまどちゃんは、前世で叔母と姪の関係だったの。
だからかしら?小さい頃初めて会った時、すぐに打ち解けて、互いを『まどちゃん』『あーちゃん』と呼ぶようにまでなったわ。
「ん?あげ、どーしたの。…あ、さては!」
この子は、
元々、隣のクラスの子なんだけれど、学年合同調べ学習の時、班が同じになって仲良くなったの。
それ以来、3.4日に1回くらい、私のクラスに遊びに来てくれている。
ひかちゃんの前世は【妖狐】で、まどちゃんとは前世で仲が良かったそう。
「どうしたの、ひかちゃん。」
「私、分かっちゃった〜。江里のこと考えてるでしょ。」
「………よく分かったわね。」
苦笑しながら、そうひかちゃんに返す。
「あげは分かりやすいの。…そんなに江里が心配?」
「ええ。だって、知らない子ばかりじゃない。
仲のいい友達ができるか心配よ。」
そう、まどちゃんは今日からこの九十九高等学校の生徒。
私は3年生だから、1年しか一緒にいてあげられない。
だから、仲のいい友達が出来て、学校生活を楽しんでもらいたいの。
「……親ゴコロ、だね。」
「え?」
訳が分からず、ひかちゃんに聞き返す。
「要するに、子供を心配する親みたいだねってこと!」
「親ゴコロ………」
そう呟いて、クスッと笑う。
私とまどちゃんは幼なじみ。
だけど私の心は親ゴコロ………?
=====================
月宮光ちゃんを使わせていただきました。
ああ、文才が欲しい………
【第拾壱話】「飛行機雲」篠宮梨々実→←【第九話】「やったね!あがり症だよ!」聖條乙女
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くっきー(プロフ) - 音楽家と聞いて来ましたぁ!(音楽家大好きなのです) (2018年11月29日 17時) (レス) id: 1ae5ed5092 (このIDを非表示/違反報告)
成代遒 - 詠璃−エイル−さん» すみません!今作りますね…! (2017年12月6日 22時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)
詠璃−エイル−(プロフ) - あっお話がいっぱいで書けませんでした…!! (2017年12月6日 19時) (レス) id: 6ecde06555 (このIDを非表示/違反報告)
詠璃−エイル−(プロフ) - 更新します! (2017年12月6日 19時) (レス) id: 6ecde06555 (このIDを非表示/違反報告)
雪少女 - 終わりましたー (2017年12月6日 19時) (レス) id: 8cbbc17253 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ