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森本「え?何?友達との遊び方?そんなんなんでもいいじゃん」
「男友達とかいないですもん」
森本「俺は?」
「友達では無いような。」
言ってくれるじゃん、友達ですらないってこと?
なんてちょっと思う。
今度「音と飛んで」のバンドメンバーで遊びに行くんだってさ。
そんなん俺に聞くなよな〜とは思うものの頼られて悪い気なんてしない。
「バンドの中で1番重要なのってリズム組なんですよね、。ギターとボーカルは正直引き立てるためのものなんです。持論ですが。……だからみんな息抜きして欲しくて。」
キーボードはいないバンドもたしかに多いか。
「私がリーダーだし行くとこ決めるよ!って話の流れでなってしまってぇ……」
森本「カラオケダメなの?」
「安直ではないですか?」
森本「安直がなんやかんや1番いいでしょ」
まあ、俺と2人で会ってくれてるから全然いいけどね。
ジェシーも樹も2人で遊んでてずるいじゃん。
「それもそうかあ、あ、その唐揚げください」
森本「ん。」
大衆居酒屋みたいなとこで2人で飯食ってるわけよ。
意外とばれない。
Aちゃん今めちゃくちゃ有名だからワンチャン声掛けられちゃうかもって思うけど。声特徴あるし。
「あぢっ」
森本「火傷しないでよー」
「ていうか今日森本さんの車で良かったんですか?お酒飲めないじゃないですか。」
森本「んー、別にいい、飲みたいわけじゃないしさ」
「ふうん。」
ピーチウーロン飲みながら「うまっ」て笑う彼女。
自然体なとこがいいんだよな。
……酒飲ませない方がいいって思うかもしれないけど寝るだけじゃん。
あと赤ちゃんぽくなるとこ可愛いからつい。
森本「これ好き?」
「これ好き!」
森本「甘いの好きだね」
「ビールとかはまだ美味しさわかんないかなぁ……」
「そっかそっか」って言いながら俺はコーラ。
まあでも飲んでるうちに慣れるかもしれないじゃん。
体質もあるけど慣れてないのもあるだろうし。
「1杯じゃ眠くならなくなってきましたね」
森本「成長だね」
笑いかけると彼女も笑う。この空間は心地いい。
彼女になると優先順位を下げるとハッキリと公言しているのは下手に近寄ってくる女性避けでもある。
彼女との約束破る人間なんて嫌でしょ。
そんな人とわざわざ付き合いたいってならない。
森本「……Aちゃん初恋とかした?」
「したのかな〜覚えてないですね、記憶にある限り恋はしてないです。」
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作者名:冬村 | 作成日時:2022年12月27日 7時