｢あっ｣という間に君が好き (ページ4)

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｢本日はよろしくお願いいたしますAAです。こちら良ければ……｣

マヌカハニーののど飴を配り歩き大部屋の人達に挨拶を済ませ、あとは個人の楽屋がある方々へ挨拶。

今日は17時頃から24時くらいまでの大型だ。

私の出番そのものは20時くらいだがリハもあるし入は早い。

｢失礼します。｣

どうぞーと聞こえてきたのにドアが開くと何かが飛んできた。

｢うわあ！すみません！わざとじゃなくて、｣

ヤングドーナツ？……まあいい。

｢いえ、大丈夫です。ご挨拶遅れて申し訳ございません。私AAと申します、本日はよろしくお願いします。｣

……12の瞳が私を捕らえている。

｢こちらお返しします｣とヤングドーナツを返そうとしたところ、｢良かったら貰ってください！｣と言われた。

────この楽屋はジャニーズ事務所のSixTONESさんだ。

ジャニーズ事務所は敵に回してはならない。
そう思ってこの2年生きてきた。
音楽番組で初めてジャニーズ事務所の方とお会いする訳だけど。

｢……じゃあ、いただきます！美味しいですよね、これ！｣

明るく、誰にも嫌われないように。

礼儀正しい人間が1番、好感度を得るのだ。

ただしこの業界、頭のネジはどこか外れてないといけない。まともな人間は必要だがそれでは個性が薄い。

高地｢ですよねー！高地優吾です。よろしくお願いしますー。｣