｢あっ｣という間に君が好き (ページ22)

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道枝｢桃乃、そろそろ帰るぞ｣
｢ここのフレーズムズすぎるんだよ～ここだけできるようになりたい！｣
｢桃乃ちゃん、下校時刻だって｣
｢うにちゃんが言うなら帰るかあ……｣
松村｢浅倉、ちょっと。｣

ウニちゃんはベースの子の役名です。
高井先生に呼ばれるシーン。

｢なんですか？｣
松村｢……無理してない？｣
｢してません？｣
松村｢テストと大会近いから、どっちにも張り切りすぎてるだろ、お前。｣
｢張り切るの、ダメですか？｣
松村｢いや……ダメじゃないけど倒れたら元も子もないからな。｣

こういう大人な先生って憧れてしまうよね、桃乃の気持ちはわかるよ。
でもふかみんの方が私はいいな。
ずーっと一途に桃乃のこと想ってて。

道枝｢2人って仲良いですよね？｣
｢そうですか？｣

休憩時間に道枝くんに聞かれて間髪入れずに答えると一瞬松村さんがショックを受けていた。
……確かに今のはショックを受けてしまうかもしれない

松村｢仲良くない……かな？｣
｢いいと思います！！お兄ちゃんみたいで！｣

道枝｢そうですよね。お兄ちゃんみたいな……｣
松村｢うん、妹みたいな｣

自分で自分の首を絞める。
両手できゅっと。

分かっている、まだ俺が彼女にとってその程度なこと。
でも撮影で逢えば会うほど惹かれている自分をもう止められなくなっているんだ。