｢あっ｣という間に君が好き (ページ3)

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2年ほど経過したがまだまだ新人だ。

スターライツは私という看板女優ができて出演依頼の電話は鳴り止まなくなり、社員数も増えた。

｢いやー、Aちゃん取って良かったっすねー！仕事ない時の事務処理速度えげつないし｣

｢亀内さん、そんなこと言ってないで早く確認お願いします。｣

亀内｢ごめんごめん、次の現場何時？｣

｢2時間後です。｣

今の間に書類の整理や次のオーディションを選んだりできることをして現場に向かう準備も行う。

虎ノ門なんかに事務所おくから高いのよ、オフィス代。

タクシーに乗り込み次のスケジュールの確認をする。

次は音楽番組の収録だ。

CMで弾けもしないギターを持ちながら適当に手を動かし歌ったところを見た音楽家から

｢楽曲提供がしたい｣

とオファーがありレコーディングをした。その曲を披露する。

バラエティーもちょこちょこ出るようになったくらいなのにマルチすぎるでしょ、私。

｢……楽屋挨拶の確認。｣

共演者の方にはしっかりと新人から挨拶、椅子が少なければ新人は床に座る。

芸能界の上下関係はかなり厳しく、かなり体育会系寄りだと思う。
綺麗なところしか見せないようにしているが案外泥臭い。

挨拶ができない人間などはすぐに淘汰される。
タレント業は新人を入れて、どんどん回していかなければならないのだ。

小さな頃からずっといる人だって常に最前にいられるわけじゃない、それがこの世界。