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松村｢顔色真っ青じゃん……！具合悪い？｣
｢ちょっとくらっとして、やばいなって思ったのでしゃがんでただけです｣
松村｢いやほんとに倒れるって、監督に伝えてくる。｣
｢私のせいでスケジュールずらせません……。大丈夫です！ちょっと休めば｣
誰かがいない穴を簡単に埋められるものでは無い、演者側は。特に私は今回主演をいただいていて、私のせいでみんなのスケジュールがズレてしまうことは避けたい。
松村｢今機材トラブってるみたいだから寝てていいよ。膝使って。｣
｢いやそれは……｣
松村｢いいから。｣
松村さんは私の頭を片腕で引き寄せ膝に寝かせた。
床なんか松村さんが座るところじゃないのに……
いい匂いの松村さんの膝ではすやすやと寝れた。
松村｢おきて。｣
｢……ん、時間ですか｣
松村｢うん。撮影だよ。｣
｢ありがとうございました。ちょっとマシになりました……｣
松村｢明日休み？｣
｢……はい。｣
松村｢ご飯食べない？俺と。｣
・
・
・
｢誰と？｣
松村｢俺とだってば！！！｣
昼過ぎ、家に来てくれと言われエレベーターを降りる。
正直昨日もあの後撮影やらなんやらあり(マニュアルはとても感謝された)あまり寝れていないから体調は優れないんだけど……、
あと生理きた。多分これのせい。
松村｢いらっしゃい。｣
ジェ｢あーほんとだ顔色悪いわ｣
｢点滴打ちに行こうかと思ってました｣
松村｢疲労回復の点滴なんか打たないで。みんなの夢無くなるでしょ。｣
｢……で、ご飯っていうのは？｣
松村｢ホットプレートで焼肉しようと思ってて。でもひとりでやんのもつまんないし、ジェシー来れるって言うからAちゃんも来れるならって思って─────｣
ジェ｢あっぶね……｣
松村｢セーフ。ベッドに寝かせてくる｣
舌こそ回っているものの若干虚ろだったから心配していたら案の定膝から崩れ落ちるように倒れた彼女を咄嗟に支えた。
誘ったのもひとりで家にいて倒れたら心配だなと思ったから。
迎えを提案した時は｢さすがに要りません｣と断られてしまったから。
俺は実際疲労には強い方だけど。
彼女は裏方のスタッフさんの手伝いも積極的に行っているし事務所でも仕事をしているらしいし。
若い彼女には負担がデカすぎる。このままでは過労死してしまう。
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作者名：冬村
| 作成日時：2022年12月27日 7時
