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松村さんとマンション同じだったとは……。
解散したあと部屋に戻り急いでシャワーを浴びる。
｢はあ、気持ちいい〜あったけ〜！！沁みるわ！！｣
松村さんに今度おすすめの書籍とDVDなどを貸すことになってしまったがまあいい。
家が近いのだから。撮られようが本当に同じマンションなのだ。
やましいことは何もない。
｢……けど、松村さんいい匂いした。｣
6人ともわたしに優しくてお兄ちゃんが出来たような気分で楽しかった。
私の家族は元気だろうか。
仕送りはしているものの連絡頻度は高くない。
お母さんも体弱いし心配だ。
またそのうち帰りたいけど、おばあちゃんからテレビで見てるよ、頑張ってねと言われれば言われるほど燃えてしまう性分だ。
｢ドラマで絶対にブレイク決める！！｣
軽音のドラマ、曲も作ってもらってるからTAB譜で練習もしないとだしセリフの練習もしないと。顔合わせもあるし……。
・
｢おはようございます！｣
｢浅倉桃乃役のAAさん入られました！｣
スタッフさんたちは顔見知りさんがやっぱり何人かいてありがたい。
今日は本読みと学生組はパートごとに教えて貰える日。
｢松村北斗さんはいられましたー！｣
……松村、さん！？！？
台本をバサッと開いて確認すると顧問は確かに松村北斗と書いてあった。
oh...
ギターの練習と自分のセリフで精一杯でした。
｢なんで私キーボードの男と顧問で恋心揺れ動く役なんだ、一途であれよ。｣
キーボードは道枝駿佑くんというなにわ男子の子、らしい。
SNSで道枝駿佑くんを可愛い可愛いという松村北斗さんを見た事がある。
ピアノ男子で私の幼なじみ、私が無理矢理軽音部に誘って入部してくれた設定。
でもキーボードもいるバンドいいな。
シンセとか出来るなら……いや、これはドラマ内バンドだ、続けるわけじゃない。
松村｢Aちゃん、弾いてみてよ。｣
｢構いませんけど……主題歌になるやつはこれですね。｣
主題歌はとりあえず編曲と作曲の方たちに私がボーカルを合わせただけ。作中でも披露するけど……。
道枝｢うわ！すごい！、もうそんなできるんですね！俺キーボードはまだ全然できんくて｣
｢いやいや！私は前から触っていた身ですので……！｣
ぺこぺこ。頭ぺこぺこ。
褒められ慣れてないから反応に困る。
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作者名：冬村
| 作成日時：2022年12月27日 7時
