・・・ ページ31
「喜んでいただけて、光栄であります！さて閣下、どうぞこれを受け取ってください！」
茨くんは、黒い包装紙と金色のリボンでラッピングされている長方形の分厚い物を凪砂さんに渡した。きっとプレゼントだろう。
「…プレゼントかな？ありがとう、茨」
「いえいえ！」
「…わぁ、気になってた本だ」
中身は、難しそうな本だった。相変わらずだなぁ。凪砂さんはまたも嬉しそうな顔をする。すると「今度は僕だね！」と日和がプレゼントを持ってきた。日和の物は、細長い赤い箱で金色のリボンが巻かれていた。
「…ありがとう、日和くん。開けてもいい？」
「うんうん、もちろんだね！」
中には、凪砂さんのイニシャルが入ったペンが入っていた。また高そうな物を…
「…うん、御洒落だね。ありがとう、大切に使うね」
「うんうん！いい日和♪」
日和と凪砂さんがお互いニコニコしていると、「あの、オレもいいっすか？」とジュンくんが控えめに手を挙げた。ジュンくんの物は、紺色の袋でこれまた金色のリボンが結んであった。なんだか軽そうだ。
「…ありがとう、ジュン。開けるね？」
「どうぞどうぞ。そんな高いものではないですけど、前に欲しがってたので」
中身は、マフラータオルだった。色違いの物が2つ入っていた。凪砂さん、タオル欲しかったんですか…そんなところも可愛いです。
「…ううん、丁度欲しかったんだ。手触りもいいし、大切に使うね」
「さて、最後は篠崎さんですよ」
「ほらほら！早くケーキが食べたいね！」
「おひいさん、ちょっと大人しくしててください…」
皆の視線が必然的に私に向く。プレゼントを渡していないのは私だけだからだ、当然だ。
私も自分の鞄からプレゼントを取り出す。私のは、掌より少し大きいくらいの正方形の黒い箱である。そして私も金色のリボンで巻かれている。なんだよ皆、お揃っちじゃないか。
「普段付けてなさそうだったので、必要かな？って思ってこれにしました。あまり高いものではないんですけど…」
「…ううん、私の事を考えて選んでくれた、その気持ちが嬉しいんだ。ありがとう」
「いえ！どうぞ、開けてください！」
私がプレゼントとして選んだものは、腕時計だった。普段、時計を持ってなさそうだったし、必要かどうかはわからないけど、ピンと来たのがこれだったのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼月°(プロフ) - エルさん» ありがとうございます！更新物凄く遅いですが、頑張ります！！！ (2021年7月2日 0時) (
レス) id: 100244ef32 (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - すごく面白かったです！続き楽しみにしてます (2021年6月29日 2時) (レス) id: 519c259dd3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月°(プロフ) - 水斗さん» はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！仕事の関係もありまして、本当にたまにしか更新出来ませんが頑張らせていただきます！ (2021年5月2日 1時) (レス) id: 5479b67d21 (このIDを非表示/違反報告)
水斗 - このお話とっても好きです！これからも続けて下さい！応援してます！ (2021年4月30日 18時) (レス) id: 276e527073 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月°(プロフ) - kazu-mochiさん» ひえっ…こちらこそ更新遅くなってしまい申し訳ないです…ああああ嬉しいお言葉ありがとうございます…是非是非！！！！もう色々とありがとうございます… (2021年4月24日 23時) (レス) id: 5479b67d21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
