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「…こういう時って食べさせてあげるものじゃないの？」
「閣下何処でそんな事を…」
「…日和くんが言ってた」
あんのアホ貴族…きっとこの時の茨くんと私は同じことを考えていただろう。凪砂さんは凪砂さんで、ソワソワしている。そんなにやりたいのかな…可愛いです。
「まぁ、せっかくですし、食べさせていただいたらどうです？」
「え、まって裏切るの茨くん」
「なんの話ですか」
「…はい、Aさん口開けて？」
もうすでに凪砂さんはスプーンでお粥をすくっていた。気が早いですでも食べますこんなチャンス二度とない気がするので。
私は口を開けて、お粥を凪砂さんに食べさせてもらう。あ、美味しい。卵がゆになってる。
「美味しい…！茨くんいいお嫁さんになれるよ」
「熱で頭までやられましたか？」
「…茨、お嫁さんになるの？」
「なりませんよ閣下」
そんな話をしながらも食べ進め、完食する事ができた。普段風邪ひくと、一口くらいしか食べれないのに。それから茨くんが買ってきてくれた薬を飲んで、またベットに横になる。その間茨くんは食器を洗って、買ってきたスポーツドリンクやゼリーなどを冷蔵庫にしまってくれた。凪砂さんは変わらず私の傍を離れようとしなかった。
茨くんがやる事をすべて終わらせると「閣下そろそろ自分たちも帰りますよ」と荷物をまとめていた。凪砂さんは「…うん」と少し寂しそうにしながらも、帰る準備を進めた。
「本当に、今日はありがとうございました。明日は必ず学校行きますので…！」
「まだ熱が下がらないようでしたら、明日も休んでくださいね」
「…うん、お大事にね」
玄関まで見送ると言ったのだが、此処でいいと言われてしまい、渋々ベットの上で見送る事にした。鍵はとりあえずスペアがあったから茨くんに渡した。明日返してもらう事にしたのだ。
茨くんは先に玄関にいて、凪砂さんも帰ろうとすると、何かを思い出したのか、こっちに戻ってきた。
「どうかしました？」
「…早く元気になってね」
そう言って私の前髪をかき上げ、額にそっと口づけをした。
また私がポカンとフリーズしていると、凪砂さんは悪戯な笑みを浮かべて、部屋から出ていった。
次の日、私は見事に風邪に打ち勝ち、元気に学校に登校していた。でも、凪砂さんの顔を見るたび顔を真っ赤にしていて、茨くんに「大丈夫です？」と心配されてしまった。凪砂さんはその様子をニコニコしながら見ていた。
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蒼月°(プロフ) - エルさん» ありがとうございます！更新物凄く遅いですが、頑張ります！！！ (2021年7月2日 0時) (
レス) id: 100244ef32 (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - すごく面白かったです！続き楽しみにしてます (2021年6月29日 2時) (レス) id: 519c259dd3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月°(プロフ) - 水斗さん» はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！仕事の関係もありまして、本当にたまにしか更新出来ませんが頑張らせていただきます！ (2021年5月2日 1時) (レス) id: 5479b67d21 (このIDを非表示/違反報告)
水斗 - このお話とっても好きです！これからも続けて下さい！応援してます！ (2021年4月30日 18時) (レス) id: 276e527073 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月°(プロフ) - kazu-mochiさん» ひえっ…こちらこそ更新遅くなってしまい申し訳ないです…ああああ嬉しいお言葉ありがとうございます…是非是非！！！！もう色々とありがとうございます… (2021年4月24日 23時) (レス) id: 5479b67d21 (このIDを非表示/違反報告)
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