▽34 チャンス ページ34
母が言ったことをずっと考えていた。
”理由はどうでも良いのよ。いづみともう一度向き合うきっかけになれば”
私はお姉ちゃんしか見ていない母が嫌だった。けど、何か知っているような含みのある言い方をしたものだから、気になった。
母とこのタイミングで再会したのも、過去に決別をつける時を知らせてくれているのかもしれない。
* * *
「……誰かにつけられてる気がする?」
不穏な空気で話し始めた監督さんの話は、衝撃のものだった。
「はい……。気がする、ってだけなんですけど。少し不安でお話させてもらいました。左京さん、すいません」
「いや、謝るこたぁねぇ。それで?いつ頃からだ?」
監督さんはうーん、と少し考え口を開いた。
「多分、五十嵐さんの事があってから一週間後くらいからです。もしかしたら、その辺の人達が……」
一人で外出するのを禁じていたのは直後一週間くらいだった気がするので、そう考えれば筋が通る。
「昼間は人がいないときもあるからともかく、絶対に夜は一人になるな。いいな?」
「分かりました」
昼間も誰かしら一緒にさせた方が安心なのだが、いないときばかりはしょうがない。
「一応俺から全員に伝えておく」
「お願いします!!」
……これ以上、迷惑はかけられねぇ。
* * *
Aは数日間、カンパニーに顔を見せなかった。
世はクリスマスだとライトアップされた街に、一人歩いていく。夜は一人で歩くな、って言われたにも関わらず歩いているのは今日の夜七時から販売開始だというスパイスを購入したかったからだ。みんなに付き添わせるほどのことではない、とこっそり出てきた。
帰りに雑貨屋さんへ寄ると、最近見ていなかったその姿を見つけた。
「……!A!!」
嬉しくてつい、名前を呼んだ。そうするとAは、見ていたそれをぱっと商品棚に戻した。
「お姉ちゃん、なんでここに……というか、夜は一人で外に出ちゃ駄目なんじゃなかったっけ?」
「へへ、ちょっと新しいスパイスを手に入れるために……」
Aは大丈夫なのか、と心配してくる。久しぶりに会ったばかりのAからは考えられないほど普通に会話が出来ていた。もしかしたら、今の自分たちでまた仲良くなれるチャンスなのかもしれない。
「左京にお説教されても知らないよ」
「えー、一緒についてきて」
ちょっと思い切りすぎたかな?でも、たまには二人で話したい。
「わ、分かった……」
思っていたより遥かにAは素直だった。
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あいちゃん(プロフ) - 柚子さん» ((･∀･*)(*･∀･))ｨｪｨｪ♪嬉しいです！真澄落ちは少ないので…だいたいが監督と真澄って感じなのでこの小説見つけた時は嬉しいかったです！ (2018年1月20日 21時) (
レス) id: 9afa5d89f1 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃん(プロフ) - その後主人公は誰と付き合うのかストーリー欲しいです！続編お願いします(＊-人-) (2018年1月19日 18時) (レス) id: 98e3bdc9b3 (このIDを非表示/違反報告)
柚子は多忙で更新停止中(プロフ) - いぎさん» ありがとうございます！亀更新ですので更新まで長いですが気長にお待ちください(`･ω･´) (2017年12月2日 19時) (レス) id: 0f9b565f22 (このIDを非表示/違反報告)
いぎ(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました！！続き楽しみにしています！！ (2017年12月2日 9時) (レス) id: 71787ff6cd (このIDを非表示/違反報告)
柚子(プロフ) - 雪見さん» 夢主がある日をきっかけに嫉妬の目でしか見られなくなり嫌いになってしまっただけでお互い良い子というつもりで書いてます。私の文章が拙く伝わりづらくて申し訳ないです(^^;) (2017年9月21日 19時) (レス) id: f3b070ef7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚子 | 作成日時：2017年8月20日 18時
