ごじゅうきゅうわ ページ12
Aside
ラギーさんと美味しい美味しいと言いながら無事にご飯を食べ終えることができた。
グリムががっつく理由もとてもわかった。
悔しい(？)が半ば強制的に連れて来られて、ずっと帰りたいなんて思っていた私であったが、ご飯を食べてしまえばもうそんなことも忘れてラギーさんと楽しんでいた。
ﾗｷﾞｰ「いや〜〜、食べたっスねぇ…」
『…本当に。それじゃ、お会計しますか』
もう時間もいい感じだったのでそろそろお会計しようと立ち上がった私達であったがそこにある人が邪魔をする。
………まあ、正確には"私達"というよりも"私"を、なんだけど。
ｼﾞｪｲﾄﾞ「…もうおかえりで？」
『…はい。もう十分に食べましたし』
ﾗｷﾞｰ「ああ、ジェイドくん。お支払の請求はレオナさんにお願いするっス」
『えっ！？いや、私自分の分は自分で払いますよ！？』
ﾗｷﾞｰ「これぐらい大丈夫っスよ。これから毎日オレたちとお昼ご飯食べてくれるお礼みたいなもんなんで」
『ええ……』
金持ちは怖い、そう思った瞬間だった。
私はつまり間接的にでもレオナさんに奢られるという形になる。
"対価"を求められないか心配だがラギーさんがそういうのであれば甘える他ないだろう。
私はしぶしぶながらも『…ありがとうございます』と折れてラギーさんにお礼を言った。
そうすればラギーさんは「お礼はオレじゃなくてレオナさんにお願いするっス」と笑う。
ｼﾞｪｲﾄﾞ「…かしこまりました。それではAさん」
『…はい？』
そんなとき、ふとジェイド・リーチに名前を呼ばれた。
フードの隙間から彼の顔をみれば謎に微笑んでいて、
『(……これはなにかよくないことが起こる)』
女の勘でそう思った。
ｼﾞｪｲﾄﾞ「ラギーさんはこれからサバナクロー寮に帰って色々やることもあるでしょう？」
ﾗｷﾞｰ「えっ？…え、まあ。ほとんどレオナさんのことっスけど」
ｼﾞｪｲﾄﾞ「それでしたら早くお帰りになったほうがいいかと。……Aさんは私が責任を持ってお帰ししますので」
『……………………は？』
ｼﾞｪｲﾄﾞ「……ね？」
………お客を寮まで送り届けるサービスなんてこのお店、やっていないでしょう？？？？
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ぬん(プロフ) - 素敵な作品でした！ (2023年4月7日 19時) (
レス) id: 855665461e (このIDを非表示/違反報告)
ネクロ雪だるまを食べる - 1日中読めてしまうほど、とても素敵な作品でした！！！ (2023年3月30日 23時) (レス) @page14 id: e0abe8e0bb (このIDを非表示/違反報告)
竹原紫祐 - 思いも寄らない展開で、一気読みしてしまいました！素敵ですね！ (2021年12月28日 18時) (レス) @page1 id: 065c29639b (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴(プロフ) - 麗さん» 誤字の指摘ありがとうございます。訂正致しました！ (2021年6月6日 15時) (レス) id: ac844892e6 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 29ページ 本夢 これ誤字ではないでしょうか？ (2021年6月6日 12時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜鈴
| 作成日時：2020年7月30日 20時
