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吸血鬼、もとい葛葉さんの生活環境はもはや洞窟の中とは思えないくらいに整っていた。
洞窟の中とは思えないくらいに明るく、本棚には見たことのない本がたくさん詰まっている。
『洞窟の中じゃないみたいですね。』
葛葉「あー、まあ実質そんなもんですね。そこのソファ・・・・・・、あ、デカい椅子座ってもらっていいっすよ。」
『なんか高そうな椅子ですね!すごい、ふかふか!!』
革張りって感じで高級感あるし座り心地いいしずっと座ってられる!!
葛葉「マジでそういうのも初めてなんすね。」
『そういうの・・・?この椅子のことなら、初めてですね。』
葛葉「なるほど〜。よし、じゃあ一から説明しますね。」
『ありがとうございます、わざわざ。』
葛葉「まず、なぜAさんの名字を聞いて驚いたかって話なんですけど、その理由は、俺が吸血鬼に鳴ってしまった何百年も前から変わってないからです。」
『変わってない・・・・・?』
葛葉「そう、生贄として美しい女性を毎年一人送ってくる、という契約を昔村の長と交わして俺は洞窟に籠もりました。そして、その生贄を差し出すことになった家系が、山ノ内家です。」
『でも、生贄は毎年送られるんですよね?私は今まで親戚に会ったことも姉妹がいたこともありません。』
葛葉「会ったことないんじゃなくて、家から出てないだけじゃないですか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・確かに。
身支度はすべて召使いがやってくれた。
新しいなにかに出会うことはなかった。
常に家にいた。
なにかに執着することがなかった。
『そうです。たしかに私、言われてみれば家から出ませんでした。庭とかに出たことは会ったけど、買い物行ったりとかはなかったですね。』
葛葉「そうでしょうね。なぜならあなたは、その村に生まれた瞬間から、村のために生贄になることが決まってたんですから。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・は?
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Asuna(プロフ) - Eryngiumさん» Eryngiumさん、ありがとうございます!これからも頑張ります!! (11月27日 7時) (レス) id: ef68d1b102 (このIDを非表示/違反報告)
Eryngium(プロフ) - 完結おめでとうございます!心理描写がとても丁寧ですごく読みやすかったです。これからも活動を応援しています!! (11月27日 0時) (レス) @page22 id: 663ca84b4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Asuna | 作成日時:2023年11月24日 19時