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無事終わったかと思われたが、
どうやら壊理ちゃんの個性が暴走している
『…壊理ちゃん、出久君、』
私に、何ができる？
ぞろぞろと他の人も集まってきた
消太先生の個性で壊理ちゃんの暴走がおさまった、
良かっ…、たｯ
それからプロヒーローの指示の下被害の確認、重症者の回収等がなされた
わたし、なにか、
できたかな……
萎んだファット
腹を刺されたロックロック、
気を失ったミリオと鋭児郎、
発熱した壊理ちゃん、
私、なにかできたかな…
ベストジーニストのところに居ても変わらなかったかな、
私は何故ここに居るのだろう。
意味が分からない。
私はここに居なくても良かったのでは？
私は大切な人を守れたかな、
私は誰を守った？
誰を守れた？
ヒーローは遅れてやってくる。
なんて言うけど遅すぎるよ私
環も、ロックロックも、ミリオも、サーも、出久君も、
皆に会ったのは怪我を負ったあとじゃないか、
私は誰も守れなかったじゃないか、
神野のときも、
一丁前に勝己に説教したものの、
結局あの場に向かったのはベストジーニスト達が倒れたあと、
戦ってみるも秒で負けた
ヒーロー達にもらった信頼も果たせず終った。
今までの目標も、自信も全て、あのときから壊れていたのかもしれない
あのときから守る対象がわからない、
あのときから自信がない、
あのときから迷うときが増えた、
あのときから、こうやってウダウダ考えることも増えた、
見ないように、気づかないようにしていた
心の中で大きな膜がネットリと心に貼り付く、
モヤモヤと心に霧ができる
あぁ、私もう駄目かもしれない
環「A！！」
先程から何度も呼んでいたのだろう、
焦った環の声と顔を認識する
『……ん？』
環「何度も声をかけたんだ、大丈夫？」
『ﾊﾊ』
環「A！酷い怪我じゃないか！早く連れて行ってもらおう！」
そう言われ気づく、
あのとき刺されてたのかな、
サーが刺されたような小さい円錐のコンクリが足や腕、体を突き刺している
『大丈夫、今は何も感じないから、
環が先に行っておいで。』
環「駄目だ！俺なんかよりAのほうが酷い怪我をしている！」
『環が先に、』
環「駄目だ！Aが先だ！」
『環、』
環「A！お願いだ！怪我が酷い、
いつ倒れてもおかしくないんだ！だから！『環』、」
『環が先に行って。私に守らせて、』
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年10月19日 18時
