25、尾白君好き ページ29
恵の攻撃を華麗にかわす私。
「す、すごい！」
誰かの声が聞こえたのを合図に、
思いっきり右足で恵の側頭部を蹴る。
が、しかし恵に防がれた。
『お！よく防いだ！』
伏「フｯ、ﾊｧﾊｧ」
返事する余裕はなさそうだ。
私はポケットに、手を突っ込み格好つけさせてもらう。
そして足で回し蹴り。
恵ダウンである。
『はい、てなかんじてやっていきます。
こいうのは体感とか、瞬発力、反射神経もろもろ必要だから、そこからやってもいいんだけど、
授業数が授業数だからそこらへんはみんな頑張ってね〜』
それから然程実力差がない感じでペアを組みやってもらった。
最初にしてはみんな動けてる。
流石みんなだ、
ただ、葉隠さんと組んでる芦戸さんが難しそうである。
ハハありゃムズいは
『やっぱ人数多いと教えるのムズいね』
伏「ですね」
それから全体でアドバイスをして、トーナメントで順位を決めてもらった。
一位はやっぱり尾白君であった。
普通担当尾白君！！私好きよ！！！
『よ〜しじゃあ私とやろうか！』
尾「え！影山さんと、ですか…」
『ええ！嫌!?』
え、待って！めっちゃ悲し！！え！凄い今傷ついてる！！
尾「あ、いえ！お願いします！！」
『おけ〜じゃあ好きなときに自分で始めちゃっていいよ、
声も出さなくていいし、どこから始めてもいいよ！
私ここいるから
尾「ハｯ！」
お、いきなりくるか〜』
私ここにいるから宣言をしてすぐ攻撃を仕掛けてきた。
『構えすらさせないのはいいね！先手必勝っていうもんね！』
恵のとき同様、しばらく流してから一発KOしようと思ったけど、時間が時間なため、
『お！今の蹴り良かったよ〜』
といいながら、胸元をけり足をはらい、倒れたところで両腕を抑え、馬乗りになる。
そして頭突きをする。
『は〜いおしまい！』
尾「…最後のいりました？」
『痛みがあったほうが飲み込みが早いのよ』
尾「あの……、いつまで、その乗っかってるんですか？」
『おっと！ごめんごめん！』
顔が可愛かったから見てたなんて言えないな〜
私がどいて、手を差し伸べる。
尾白君は私の手を握った。
お手手握握しちったね♡
なんちって。
尾白君の手はゴツゴツしてないけど、ガッチリした皮が厚い手で温かかった。
うぇ、好き〜
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年8月24日 13時
