34、期末テスト ページ39
NO SIDE
相「期末テストまで残すところ一週間だが、おまえらちゃんと勉強してるだろうな？
テストは筆記だけでなく演習もある。頭と身体を同時に鍛えておけ。以上だ」
期末テストまで一週間をきった日のことである。
上「全く勉強してねー！体育祭やら職場体験やらで全く勉強してねー」
各々が各々の感想を言っているなか、光熱Aは一人黙りこくっていた。
耳「光熱！光熱もよかったらさ、一緒にヤオモモのとこいって教えてもらおうよ」
八「光熱さん！是非いらしてください！ご要望の紅茶がございましたらご用意いたしますわ！」
プリプリしている八百万。
みんながテストに向けて気合を入れている。
みんながみんな、中間テストの順位が見えている。
そのことがとても彼女には重く感じられた。
耳「そういえば光熱何位だったの？」
一人だけ見えない順位。
不思議に思った耳郎は問た。
『…………。響香ちゃん…。私ね、にじゅう、
21位なの…』
彼女は自身の責任座り半泣き状態である。
膝と膝をくっつけ、足の間に両の腕を挟んでいる。
座っているため必然的に上目遣いになる彼女の目はとてもうるうるしていて、今にも大粒の涙が落ちそうだった。
そんな彼女の様子にクラスの者は息を飲むものの、
彼女の発言にも息を飲んだ。
高身長のイケメン。
笑うと可愛い。
耳元で囁かれると腰が抜ける程の声。
女子にしては筋肉質なその体。
しまった体なのに美しい女性の体。
体育祭3位の実力を持つ。
強固性の持ち主。
対ヴィランにおいて口が悪くなってしまう。
才色兼備。
文武両道。
そんな言葉が似合う彼女であったが、それが今崩されたのである。
だが、読者の皆様は勘違いしてはいけない。
雄英は偏差値70をも超える学力の持ち主の集まりなのである。
『だって、雄英入れただけでもう奇跡じゃん！
体育祭たまたま3位なれたけど皆凄かったし、すぐ越されちゃうし、
職場体験以降は体作りばっかしてて、全く勉強してないの……。』
彼女はよくわかっていた。
雄英にはいる難しさ。
そのレベルをキープする難しさを。
そしてヒーロー科は実技を入ってくる。
そう彼女はよくわかっていた。
雄英高校ヒーロー科が大変だということに。
わかっていたにもかかわらず、気を抜いて勉学以外に励んだ彼女は大馬鹿者であった。
爆「安心しやがれ、
俺が教え殺したるわ！」
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年7月8日 0時
